今日私は訳あって茶徒学園に転入することになった。
職員室に足を運び担任の先生に挨拶する。





紫葵
「えーと、まぁ担任の紫葵だ」


陸乃
「は、はい」





 理科系の人かな?
白衣を着ているその人は眠そうな目でこちらを見つめている。





陸乃
「な、なにか…?」


紫葵
「結構うるせークラスだからさ、大丈夫か?」


陸乃
「多分…」





 もしかして、ヤンキーだらけのクラスとか…?
全員リーゼントとかぼんたん履いてたり?!





紫葵
「でもま、仲いいクラスだからすぐ入れると思う」


陸乃
「マジすか…」





 教室に向かい、現在は紫葵先生がHRを進めている。
あぁ、私もヤンキーの仲間か…(泣)






「転校生?」


陸乃
「へ?!」





 突然声をかけられビビる。
そこには短髪黒髪の少年がいた。
や、ヤンキー!!!






「やっぱ転校生だよね」


陸乃
「は、い(泣)」



「え、何?!なんでそんなビビられてんの?!」





 焦った様子の少年が顔を除き込んできた。

―ガラッ





紫葵
「入ってこい…って良、遅刻だ」





 教室から顔を出した紫葵先生は呆れた顔をした。
どうやら少年は良さんと言うらしい。






「ギリギリセーフっしょ」


紫葵
「アウトだ、ほら陸乃も来い」





 ちょいちょいっと手招きされビビって動かなかった足を動かす。





葵爽
「転校生って良かよ(笑)」



「そーそーよろしくな」


葵爽
「んなわけあるか(笑)」





 なんて楽しげな声がピタリと止んだ。
原因はまぁ私だろうな。
まわりを見るとヤンキーみたいな人はいなかった。





陸乃
「陸乃です、よろしくお願いします」





 淡々と挨拶をし、席についた。
それからなんやかんやでまわりの人と挨拶をかわした。
ヤンキーどころかいい人だらけじゃないか。





葵爽
「よろしくな!」





 隣の席の葵爽くんは明るい人だ。






 放課後。
葵爽くんと良くんが学校を案内してくれることになった。
紫葵先生の「案内とかめんどいからあの二人に頼んで」なんて適当に言う。
ホント適当だな…。





良「ここが俺が所属してる生徒会室だ」


陸乃
「生徒会なんですか…」





 すごいな…。




パン粉
「あれ、良に葵爽だー」





 女の人の声だ。
声の主は薄い黒にふわふわの髪の毛の綺麗な人だった。






「ちわー」


葵爽
「よ、この人も生徒会のパン粉だよ」





 またもや生徒会。
頭よさそう…!!




パン粉
「あ、転校生さんだっけ?」


陸乃
「はい、陸乃です」


パン粉
「可愛い名前だね」





 ふにゃっと笑うパン粉さんは一つ上の先輩らしい。





「てことで今日遅れる」


パン粉
「はーい」





 ふわふわと手を振って見送るパン粉さんと生徒会室を後にした。
それから体育館、グラウンドへの近道、屋上の行き方、自動販売機など案内してもらった。





葵爽
「こっちが中学生の校舎、えーと知り合いは…」





 こっちの校舎は中学生がたくさんいた。
制服が違うのですぐわかる。






「あそこに右陰と朱璃いんじゃん」


葵爽
「ホントだ、おーい」





 仲良さそうな女の子二人に近づく。


右陰
「あ、葵爽に良だ!」



朱璃
「隣どなたですかー?」






 この元気に手を振る子が右陰ちゃんでふわふわと柔らかそうな子が朱璃ちゃんと言うらしい。
自己紹介を済ませると葵爽くんが「紹介したい子がいる」と言って楽しそうに笑うと中学校舎に消えていった。





陸乃
「どんな子なの?」


右陰
「意地悪」


朱璃
「優しい子かな?」



「猫」





 一人一人印象が違うんだけど…。
しばらくすると葵爽くんが男の子をつれてきた。
少し恥ずかしそうにしている。





葵爽
「こいつは風太!俺の養子!!」


名前
「?!」





 養子ってなに、どんな関係?!





風太
「違う!!この人らの後輩です…」





 人見知りなのか右陰ちゃんの後ろでゴニョゴニョと口を濁らす。





右陰
「なんで怖がってるの?」


風太
「怖がってねー」


葵爽
「風太可愛いなぁうん可愛い」





 葵爽くんの性格が少しわかった気がする。





朱璃
「あっ右陰、十夜先生に宿題出さなきゃ」


右陰
「そうだった!!待ってスケッチブック教室…!!」





 バタバタと走って教室に向かった右陰ちゃん。
スケッチブックか美術かな…?





風太
「まだ出してなかったのか?」


朱璃
「うーなかなかいい絵描けなくて…」



「美術の宿題か?」


朱璃
「うん、パン粉にも手伝ってもらってやっと終わったんだー」



「自分でやれ(笑)」


朱璃
「違うもん、ちゃんと自分でやったもん!ちょっと色とか聞いてただけだもん…」





 段々自信がなくなってきたのかうつ向く。
それを見て慌ててなだめる良くん。





 その後右陰ちゃんと朱璃ちゃんは職員室に向かった。
良くんも「生徒会行かなきゃ」といってしまった。





葵爽
「俺もテニス部やってて行かなきゃだから…」


陸乃
「うん、いろいろありがとう」


葵爽
「他にも俺らの友達とか紹介したかったんだけどな」


陸乃
「また今度してね」


葵爽
「うん、じゃあな」





 そう言って別れた。
よし、帰ろう。





―ガララ





パン粉
「おーい!!」





 パン粉さんが二階の生徒会室の窓から顔を出して手を振っていた。良くんもいるみたいだ。





パン粉
「陸乃ちゃん、また明日ねー!!!!」



「土産」





 二階からお菓子が投げられ慌ててキャッチ。
は、出来ずに下に落ちてお菓子が崩れた音がした。





「下手くそ、じゃな」


陸乃
「ありがと、ばいばいー」




 パン粉さんが落ちそうなくらい手を振っていたので心配になったが学校を後にした。





 なんだかんだ楽しい学校生活になりそうだな。
明日が、楽しみ。
なんて考えながらもらったお菓子を開けた。





(うわお菓子バリバリだ…)




―あとがき―

パン粉リクありがとう!!
良たんの多さが異常(笑)
勝手に名前借りてすみません(T_T)
転入先がみんなのいる学校なら楽しいだろうな!

一応私立設定です!
エスカレーター式であがりますね。
中学と高校は繋がっていて小学校もあります。

制服はまぁ
小学生がブレザー帽子
中学がセーラー&学ラン
高校はブレザー

学年色は
中1青
中2緑
中3赤
高1青
高2黄
高3赤
かな?

規則は緩く髪色、ピアスなどいろいろおkです(笑)


ありがとうございました!

転校生!







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