18【ハレ視点】
ルカ姉が部屋に入ってきた。
ルカ
「とりあえず手を離しなさい、レン。」
ゆっくり手を離すレン。
俺を睨むレンの眼。
一度も俺から目を逸らさない。
ルカ
「さきほどアメのところにいってきました。」
…ルカ姉もか…。
ルカ
「ハレ、あなたの悩んでいる事はアメにもいえないことなんですか?」
…言えないだろ。
ルカ
「…では、一人で悩んで解決することなんですか?」
…それはわからない。
ルカ
「ハレもアメも人に頼る事を知らないのですね、二人とも一人で抱えて」
…。
ルカ
「まぁ今何を言ってもうるせぇだの言われるでしょうけど」
―ガサッ
何かを俺に投げたルカ姉。
反射で受け取った。
ルカ
「開けてみなさい」
ハレ
「?」
―ガサッ
ハレ
「っ!!…こ、れ」
チョコだった。
割れてるけど、ハートの形だったようだ。
ルカ
「さっきアメがあなたのところに来たでしょう?その時渡そうとしたのだけれどあなたの態度にビックリして落としちゃったみたいね」
俺のせい…。
ルカ
「ハレの元気がないからこれを渡して元気付けてあげようって」
ハレ
「お、れ?」
レン
「それ、アメがお前のために一生懸命作ってたんだよ、悔しいけど、一番嬉しそうに作ってた…」
俺のため?
元気がないからって、それなのに、俺は…
ルカ
「まぁこれだけ伝えようと思っただけです、行きましょうレン」
レン
「(え、でも)」
ルカ
「(大丈夫ですよ)」
出て行く二人。
俺は何をするかって?
決まってんだろ。
ハレ
「アメっっ!!!」