8【ハレ視点】
うーん。
目の前にいる少女。
なんとも言えない空気。
どーすりゃいいんだよ!!
カイト
「ハレー、帰ろうぉ」
ハレ
「あーい」
助かったぁーー!!
カイトありがとう!!
「あのさ!」
呼ばれちゃったんですけどー…。
えぇー…?
ハレ
「な、なんスか?」
ネル
「あたし、ネルです!!亞北ネル!!」
ハレ
「え、あぁ俺は天音ハレで、す」
ネル
「ハレ、すごく、可愛かった…よ///」
ハレ
「ど、ども…」
うわぁーお、上目使いー///
ネル、か。黄色いなぁ…。
しかし触れないでほしいところに触れてきた…。
ハレ
「えと、じゃ、俺もう行くから…」
ネル
「あ、うん…」
ハレ
「まぁ、どっかで見かけたら話しかけてよ、多分覚えとくから」
ネル
「!うんっ///!!」
―ドキッ
…あれ///?
最後の笑顔を見て心が動いた…。
いや、なんて表現していいのかわかんないけどなんか感じた。
気のせいか…?
まぁ、いいや、カイト達の所いこーっと。
猫のことは忘れてくれるよな…うん。
カイト
「ナンパしてたのぉ〜?」
ハレ
「いや、違ェーから!!ニヤニヤすんな、気持ち悪ィ…///」
カイト
「ひどいなぁー、あの子ってネルちゃんでしょ?」
ハレ
「知ってんの?!」
カイト
「んー、名前だけぇ」
ハレ
「そーか…」
カイト
「…惚れちゃった?」
ハレ
「いや、まだ会ったばっただし…」
カイト
「ふーん、まぁいいや、さっさと帰ってアメに抱きつこーっと♪」
ハレ
「…」
…ネル、か。
アメ以外の女の子は普通に友達だ。
つか、友達よりも家族に等しい。
だから、アメや家族以外で初めてだと思う。
ネル、出会い方は最悪だったけど可愛かった。
あれ?
じゃあ俺は誰が好きなんだ?
俺はアメが好きなのか?
それともネルに恋してしまったのか?
俺は…
カイト
「ハレ…」