2 例のエプロンを身にまとい台所に立ち、材料を見つめるあたし。
…目の前には砂糖が3袋とカップケーキには関係のないアイスがたくさんおいてあった。
アメ
「アイス、いりませんよね?」
カイト
「えぇー?入れてみようよぉ」
アメ
「ダメですよ!!」
それだけは、どんな顔をされても認めません!!
カイト
「えぇ…?だめぇ?絶対ぃ…?」
可愛い、OK!!
アメ
「で、でもどこに入れるつもりなんですか?」
カイト
「中?」
アメ
「た、多分グッチョグチョのグッシャグシャになりますよ?」
カイト
「…入れたいもん」
なにこの可愛い生物///
でもこれだけは阻止します。
ダメになる!!
アメ
「じゃあカップケーキの横に盛り付けましょう?」
カイト
「うん♪そぉしよー!!!」
よかったー…。
カイト兄さんはウキウキしながらアイスを冷蔵庫にしまっていた。
さて、つくりましょうか!!
アメ
「可愛いカップですね、これ」
カイト
「うん!それねぇアカくんが選んだの」
アカくん=アカイト兄さん
え…選んだ?!
こんなくまとハートが可愛らしく並んでいるこれを??!!
アメ
「か、可愛いの好きなんでしょうか」
カイト
「ホワイトデーの時にね、ミクとリンとグミがくれたからお返しに買ったの」
アカ兄さんはカイト兄さんには素直…とゆーかデレるのでしょうか?
想像したらニヤけちゃいます///
カイト
「卵何個ぉ?」
アメ
「何人分つくるんですか?」
カイト
「俺とアメちゃん…だけ?」
え??!
あたし等だけで食べていいんですか?!
アメ
「みなさんにはいいんですか?」
カイト
「みんなにあげたら一人1個しか食べれないでしょう??!!」
アメ
「何個食べる気だったんですか?!」
カイト
「えー、5個くらいかな?」
…多ッッ!!
そんなに食べてもいいのか?!
カイト
「アメちゃんはー?」
アメ
「2個でお願いします」
カイト
「じゃあ7個作ろーう!!」
アメ
「じゃあ10個分つくりましょうか、7個とゆうピンポイントな分量ないんで」
カイト
「うん♪」
・
・
・
―コンコン、ズチャッ
―コンコン、グシャッ
―コンコン、ベシャッ
さっきから卵を割る音がヒドイ気がする。
チラっと横を見ると卵がボールに入ってたり入ってなかったりしていた。
…あ、殻入ってる
アメ
「卵割り、苦手なんですか?」
カイト
「うーん、これとタマネギが苦手ぇ」
アメ
「可愛いですね、なんか」
カイト
「アメのが可愛いよ」
…う、うぅ///
カイト
「あはは、真っ赤ぁ」
アメ
「からかわないでください///」
カイト
「可愛い、可愛い」
―ギュー
これは全国のカイトファンのマスターに嫉妬されちゃいます!!
それにしても何故抱きつく?!
カイト
「落ち着く〜」
アメ
「た、卵割ってくださいよぉ」
カイト
「えへー、この体制で割れないかなぁ」
アメ
「…多分あたしが卵まみれになりますね」
カイト
「それでもいっかぁ」
アメ
「よくないので離してくださいよ!!」
カイト
「残念〜、ほい、解放〜」
やっと解放された…。
しかしまだ心臓はバックバクです。