2【グミヤ視点】
アメ
「あのー…///」
グミヤ
「んー?」
アメ
「手…///」
グミヤ
「だからデートだから!これくらいは、ね」
アメの手をつなぎながら猫カフェを目指す。
普段はみんなに囲まれているアメが俺の隣を歩いている。
デートとか誘ってみるもんだなぁ…。
アメ
「とっても緊張します…///」
ほら、こうやって可愛いこと言うんだ。
顔を赤くして目線をそらすアメにつられて俺も赤くなりそうになる。
たぶん俺、アメよりも緊張してると思う。
グミヤ
「(かっこ悪ィ…)」
余裕あるって感じだしといて実はこんなにヘタレとかほんとかっこ悪い。
これじゃアメに見てもらえるわけねーじゃん…。
アメ
「どうかしましたか?」
気づけば俺の前に立ち首をかしげるアメ。
グミヤ 「んーん、なんでもないよ!」
笑って見せるけどアメの表情は変わらない。
その眼に思わずドキっとしてしまう。
グミヤ
「ほんとになんでもないって!」
アメ
「…ふふ」
ふいに笑うアメにびっくりする。
笑われたっ!!!
グミヤ
「な、なに?」
アメ
「すみません、ただ」
ふわっとアメの手が俺の耳まで伸び、優しく触れる。
ほんのり甘いにおいと手のあたたかさがくすぐったい。
グミヤ
「///?」
戸惑う俺をみてまた笑う。
アメ
「ミヤくんもドキドキしてたんですね」
びっくりした。
バレてたんだ、一生懸命隠してたのに。
思わずその場にしゃがみ込む。
グミヤ
「かっこ悪いなー…俺……」
アメ
「そんなことないですよ」
顔を上げると大好きな笑顔の君がいた。
アメ
「ミヤくんはかっこいいです」
相変わらずまぶしいなぁ君は。
いっつも誰かに囲まれてるから、俺のことなんて見てないと思ったよ。
一人で焦ってほんとかっこ悪い。
アメ
「ね!」
でも、君がかっこいいって言うなら。
グミヤ
「ありがとう、アメ」
自信持てるよ。
アメ
「はい!」
子どもっぽい顔で笑うアメの手を引く。
驚いたアメに顔を近づけた。
アメ
「ミミミミヤくん、ここ外っっ///!」
グミヤ
「あれ?部屋の中ならいーの?」
アメ
「そ、そういうわけじゃ…///」
ごにょごにょと下を見るアメはとても愛おしく思えた。
俺は抑えられない気持ちをアメに言う。
グミヤ
「大好きだよ」
アメは目を見開き耳まで赤くする。
…あぁそうだ、ごめん、まだだよね。
グミヤ
「真っ赤だねお姫様」
いつものようにふざけてみる。
それをみて安心したように
アメ
「からかわないでください!」
と、前を歩き出した。
グミヤ
「ごめんごめん、待ってってばー」
あとを追いかける。
少し心がズキズキする。
だって君のその顔は
まるで「冗談でよかった」と言いたげな表情だったから。
(お姫様一人じゃ道わかんないでしょー)
(…は、はやく行きましょう!!)
(ずっと俺だけ見てくれればいいのに)