初めての
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 仕方なさそうにルキさんとアカイト兄さんは帯人兄さんのいる部屋に向かった。
私がいると邪魔みたいなので私とハレは待機。





ハレ
「俺も見たいなー帯人が酔ってるところ」


アメ
「んー甘えん坊だったのかな?」





 多分。
ハレは少し考えてる様子。





ハレ
「帯人っていつも甘えてね?」


アメ
「んー…じゃあテンション高い甘えん坊さんだ!」


ハレ
「なんだよそれ」





 ちょっと笑ってから冷蔵庫に向かうハレ。
その姿をソファーから見つめる。




アメ
「今日のハレの髪の毛、なんか違うね」


ハレ
「ん?そうか?」


アメ
「うん、後ろがくるって」


ハレ
「俺くせっ毛だからなー」





 はねている部分を押さえながらアイスを取り出したハレ。





ハレ
「ん」





 と言ってアイスを半分にして差し出してきた。





アメ
「カイト兄さんのアイスじゃないの?」


ハレ
「んー…くれふっへほ」





 まぁ、いいかな。
アイスをくわえながら喋るハレを横目に私もアイスをとる。





ハレ
「なかなかうまいな、これ」


アメ
「んー」





―ガチャ





 扉が開いてそちらに顔を向けるとカイト兄さんがにっこり笑っていた。





アメ
「起きたんですね」


カイト
「起こされちゃったー…」





 ペタペタと裸足で歩いてくるカイトさん靴下どうしたんだ…。
ちょこんと座ってから机にコップを置いた。





カイト
「お二人にーさっき買ってきた飲み物分けてあげるよー」


ハレ
「お、マジでー?」





 そそくさとコップに飲み物を注ぐカイト兄さん。





カイト
「さぁもう勢いよくグイグイっとどーぞっ!!」





 言われるがままに中に入った液体を飲む。
ん?





アメ
「これ、水じゃない…」


カイト
「お酒だよー」


アメ
「…あれ、お酒って確か」


カイト
「20歳からだよー」


アメ
「ボカロも共有の法律ですよね?」


カイト
「そこはまぁ…ね!」





 あ、濁した…。





アメ
「ハレ、大丈夫ですか?」


ハレ
「ん…」





 ハレの顔をのぞくと真っ赤な顔をしたハレがいました。
これは…?





カイト
「お酒弱い子だったのか」


アメ
「真っ赤ですね」


カイト
「アメは平気なの?」


アメ
「みたいですね」





 ハレの頬に手を当てる。
あったかーい!





カイト
「ッチ…」


アメ
「へ?」


カイト
「ううん、なんでもない!」





 ?





ハレ
「アメ……」


アメ
「はいはい?」


ハレ
「…もっとぎゅーってして……」


アメ&カイト
「!!?」





 か、可愛い………!!!!!
ハレは甘えるように私に手を回し少し頬を赤らめている。





カイト
「…」


アメ
「…」





 顔を見合わせる。





カイト
「これは可愛い!!!」


アメ
「はい!!!!」


ハレ
「ふぇ…?」





 カイト兄さんがハレを担ぎ、そのままハレの部屋まで連れて行く。
誰にも見られないように扉を閉めてハレを座らせる。





ハレ
「…んー…なぁに?」


アメ
「か、可愛い///!!!」


カイト
「すっごい酒弱いんだねー」





 ケラケラ笑いながらハレの頬をつつくカイト兄さん。
普段なら怒りそうだけど今なら反応が




ハレ
「やぁー…」





 可愛い!!!!





カイト
「これはもう癒しだね!!!」


アメ
「はい!!!!」


ハレ
「アメがいい…」


カイト
「俺はー!!!」





 またしがみついてきた。
頭を撫でてあげる。
カイト兄さんはムスっとしたようにあぐらをかいた。





カイト
「アメは俺のだからだめー!」


ハレ
「やー!!」





 幸せサンドです!





ハレ
「ね、むい…」


アメ
「ここで寝るんですかー?」


ハレ
「………ん…」


カイト
「俺もアメに膝枕してほしいんだけどー」


アメ
「ハレにお酒飲ましたのカイト兄さんでしょう?」


カイト
「んー、我慢するかー…酔ったふりすりゃよかった」





 しばらくして肩に重みがかかる。
カイト兄さんまで寝ちゃったみたい。
青い髪が頬に当たりくすぐったい。





ハレ
「ん…ッ」


アメ
「あ、ハレ、大丈夫ですか?」


ハレ
「なんか、変な感じッ」





―フラッ





 ハレが体制を崩し倒れてくるのがわかった。
がそれからは一瞬のことすぎてわからなかった。





ただ、目を開けると上にハレがいてその距離はもう
キスしていた。





アメ
「!!」


ハレ
「んー…」





 ゆっくり身体を起こしたハレは先ほどのことに気づいていないのかそのまままた目を閉じてしまった。





 …は、初めてのチュー///!!!




アメ
「(カイト兄さんは!!?)」


カイト
「グーグー…」


アメ
「(なんでみんな気づいてないのか…)」





 初めてのチューは一人誰にも気づかれずに終わりました…。





(まぁ、なんとなくハレでよかったかな)





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