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ルキ
「ほらアメ、音外してますよ」





 む、難しい!!
ピアノを弾きながら注意するルキさん。
さっきまでいたクオくんは「邪魔しちゃ悪い」と言って部屋に戻って行った。





ルキ
「まだ前半ですよ?」


アメ
「うぅ…」


ルキ
「ここの音、ちゃんと覚えてくださいね」





 苦手なところを弾いてもらう。
それからもう一度合わせて歌う。





アメ
「あ、今のどうでした?」


ルキ
「まぁまぁですね、ほら次」





 うぅ、厳しい…。
でも確かに段々音程があってきているのがわかる。








ルキ
「…休憩します?」


アメ
「は、はい」





 気付けば2時間くらい歌っていた。
ルキさんに「待っていなさい」と言われ、ベッドの上に座る。






アメ
「(疲れた…)」





 でも練習できてよかったな。






アメ
「(そういえば)」





 クオくん、助けにきてくれたんだよね。
勘違いだったけど。





アメ
「(ホントに王子様みたい///)」





 恥ずかしくなってベッドに横たわる。
ミヤくんの収録は終わったのかな?





ルキ
「疲れたみたいですね」


アメ
「い、いやまだ…」





 スッと目の前につきだされたココアの入ったカップ。
ココア久しぶりー!!!





ルキ
「それ、好きでしょう?」


アメ
「はい!」





 覚えててくれたんだ!
身体を起こし、カップを受け取る。





アメ
「おいしいです!」


ルキ
「感謝しなさい」


アメ
「ありがとうございます!」





 コーヒーのにおいがする。
コーヒー好きなんだな。





ルキ
「段々音もとれてきているみたいですね」





 あ、なんか瞼重い。
寝ちゃいそう…。






ルキ
「これならマスターの負担も少しは減るんじゃないですかね」






 身体が暖かい。
耐えられず目を閉じる。





ルキ
「後はこことここを中心に練習して」





―トンッ





 たしかルキさんに寄りかかってそのまま寝ちゃったんだっけ?





ルキ
「…お疲れ様です、my princess」





―チュッ





 手のこうに少し温もりを感じた。





(…間抜けな寝顔)





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