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 練習部屋に移動。
のはずが既にミクとルカさんが使っていたのでルキさんの部屋にいます。





ルキ
「まぁここでも練習は出来ますよ」


アメ
「そうですね、うん!」





 綺麗な部屋にある本棚に手を伸ばす。
うわ、英語で書いてある!





アメ
「読めるのですか?」


ルキ
「読めなきゃ置きませんよ」





 楽譜を探しているルキさんはいつもに増してかっこよく見えた。





アメ
「ルキさんってかっこいいですよね…」





 ルキさんの反応を見るときょとんとした顔だった。
それから段々赤くなってきた。
なんだかこっちまで恥ずかしくなってきた///





ルキ
「な、なんですか急に///!!!!!」


アメ
「すみません///」





 慌てながらそれを隠すように違う本を抜き取る。





アメ
「ん?」





 その本は薄く、表紙には男の子二人がまるで恋人のように手をつないでいた。
なんの本?
開こうとするがスッと後ろから現れた手によって本を募集された。





ルキ
「子供にはまだ早いです」





 上を見ると背の大きなルキさんが私を見下ろしていた。
楽だったのでルキさんに半分寄りかかった。





アメ
「なんの本なんですか?」


ルキ
「教えません」


アメ
「気になるのですが」


ルキ
「気にしなければいい」






 後ろからほっぺをつねられた。





アメ
「ほっへふひへふへ(ほっぺ好きですね)」


ルキ
「とっても間抜けな顔になりますからね」






 ニッコリと黒いスマイルを受けつつ楽譜を開く。





アメ
「ルキさんみたいな人をSとか腹黒って言うんですよね」


ルキ
「は?そんなこと誰に聞いたのです?」


アメ
「メイトさんですよー?」

ルキ
「あの人の言うことは真に受けちゃ駄目です」






 また黒笑いして部屋の真ん中にあるピアノの椅子に座る。
私とグミヤくんで歌う曲を弾いてくれた。






―〜♪





アメ
「す、すごいです!!!」


ルキ
「このくらい出来なくてどうするのです」


アメ
「で、でもホントにすごいですよ!!」





 ピアノでも楽しい曲とかわかる。
ピアノの音は切なさだけじゃなかったんだ。






ルキ
「どーも、じゃあさっそく合わせてみましょうか」


アメ
「え…?」


ルキ
「"え…?"じゃありませんよ、あなたのパートだけでいいですから」





 し、しまった…。
最後まで覚えてなかった!





ルキ
「…」


アメ
「…」





 しばらく無言。





ルキ
「…まさか、全部覚えてないのです?」


アメ
「…は、い……」





―ガタッ





 椅子から立ち上がったルキさんはそのままずいずいと近づいてくる。
さすがに後退るが、どんどん距離が近くなる。






アメ
「る、ルキさ…」


ルキ
「…」


アメ
「こ、怖い!!!」





 その場にしゃがみルキさんの目をそらす。





ルキ
「なぜ、覚えてないのです?」


アメ
「え、えっと…」





 太ももを優しく撫でられくすぐったい。
耳元でささやかれる声に鳥肌がたつ。






ルキ
「すべて覚えてないのに、練習したいと?」


アメ
「ご、ごめんなさい…」


ルキ
「あなたにはお仕置きが…ッ」





 途中で動きが止まる。





ミクオ
「何、してるんすか」


アメ
「…クオくん!」





 クオくんはルキさんの手を掴んでいる。





ルキ
「王子様の登場ですか」


ミクオ
「なんすかそれ…」





 腰を抜かした私はクオくんの手を借りて立ち上がった。





アメ
「えっと、多分勘違いしてるかもだけど私が悪いんです…よ?」





 ちゃんと訂正する。
やはり勘違いしていたみたい。





ルキ
「デコピンするだけでしたのに、王子様は過保護ですね」


ミクオ
「…すみません///」


アメ
「い、いやいやでもちょっと怖かったですし!」


ルキ
「貴女が練習ちゃんとしてこないからでしょう!!!」





 またもやほっぺをグイグイ引っ張られてしまった。
痛い…。





(俺カッコ悪い…///)
(可愛いですねぇミクオは、苛めたくなる)
(!?)





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