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―トントン





アメ
 「おはようございまーす」





―ガチャ





 扉をあけて部屋に入る。
アカイト兄さんは机につっぷして寝ていた。
あれ?あたしの予想だと本を読んでいるイメージだった。





アメ
 「きれいな寝顔だな…」


アカイト
 「スースー」





 ちょっと近くで見てみた。
サラサラの髪。
そして机の近くには本が置いてあった。
勝手に見ちゃダメかな?





―ペラ





 見ちゃいました!!
まず本の題名を見てみる。
『理想の彼氏』…??!!





アメ
 「…かれしッ!!!?????」





 急いで本を元に戻す。
理想??彼氏?????
ま、まさか恋人ができたとか?!
…なんだろう、なんか…。





アカイト
 「ん…あれ…アメ…?」





 むくっと起き上がり目をこするアカイト兄さん。
いまだに驚きを隠せない私はぼーとする。


アメ
 「あ、お…おはようございます…」





 怪しいだろうがッ
あきらかなんか隠し事してるみたいじゃないッ!!





アカイト
 「なんだよ?」





 うわ、思いっきり疑われている…。
もう素直に言おう…。





アメ
 「あー…あのさっきこの本のタイトル見ちゃいまして…」


アカイト
 「あ、本…?」





 ペラッと本をめくり題名を確認する。
そして顔を真っ赤にさせてバッとこっち向く。
肩をガッチリつかまれてゆさぶられる。
ああああ、グワングワンしている。





アカイト
 「違うからなッ///!!!!別に好きなやつができたとかじゃないかんなッッ!!違うからな!全ッッ然違うから!!」





 あわてだすアカイト兄さん。
クラクラしつつもちゃんとしっかり聞いてみる。





アメ
 「んと//彼女できたんですか!?」


アカイト
 「彼女!!!??違う、それは全然違う!!いや彼女にしたいのか俺もよくわかんなくていやでも別にやましい意味じゃなくて//」


アメ
 「あ、好きな子がいるんですね?!」


アカイト
 「ち、ちがッ///」


アメ
 「応援してるんでがんばってください!!」






 と言うと急に真っ赤な顔がさめた顔になった。





アカイト
 「お前にそれ言われるの…やだ…///」






 なんでしょう、この雰囲気…。





アメ
 「…そ、そんなこと言うとまるでアカイト兄さんが私のこと好きみたいですよ///」


アカイト
 「っ///!!!い、今はなんも考えんなッッ馬鹿///!!!」





 …どうゆう意味だろう///?
好き…?





 頭がゴチャゴチャになってきたので考えないことにした。
アカイト兄さんはパニックになると可愛くなる。
覚えておこう。











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