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―キィ…





 扉を開けるとすでに起きて上半身裸のハレがいた。
目が会いお互い顔を赤く染めて固まる。





ハレ
 「わ、悪ぃッすぐ着替えちゃうから後ろ見てて///」


アメ 
 「あ、ご、ごめん///」





 急いで後ろを見る。
バサバサと着替えている音がする。
そして目に入ったのはギターだった。
ギターの周りに楽譜が散らばっていた。





アメ
 「これって…」





 そう、私が次に歌う曲の楽譜だった。
よくわからないけど"G"とかいろいろ書いてある。
ギター用だろうか?





ハレ
 「それな、なんかお前を手助けしてやりたいと思ってギターをアカイトから借りて教えてもらってたんだ」


アメ
 「手助けって…」





 振り返ろうとしたら頭を抑えられる。






ハレ
 「まだこっち見んな」


アメ
 「はい…」





 しゃがんで間近でみてみる。
弦をちょっとはじいてみる。





―〜♪





アメ
 「なんかすごい…」


ハレ
 「ホントはちゃんと弾けるようになってからアメに見せたかったんだけど…」





―ガシャッ





 そういいながらギターを手に取りそのままベットに座る。
どうやら着替え終わったようだ。
そしてスーと息を吸いギターを弾き始める。





―♪





「これは僕の進化の過程の1ページ目です。」


抱きしめたいから 2本足で歩く
一人じゃ寂しいから 君と息するよ


「ねえママ、僕好きな人が出来たんだ。」
"おめでとう"


会いたいよ
ねえ君は今頃誰の乳を吸って生きてるの?
言葉はもう覚えたかな?




「パパ、ママ、ニーナ…」
"よく出来ました。今すぐ行くね。"


あれ?おかしいな…


君を抱きしめるために浮かせた前足が
何故か君を傷つけ始めるんだ 覚えたての言葉だって 君に突き刺すナイフ   
切り裂く 人生 (ライフ) 


「じゃあアタシがナイフ放つ前のその口を
 この口で塞いであげましょう」


相対のチュー
キミは今からアタシの息を吸って生きてくの
言葉はもう唾液で錆びついた


ねえ君は今さら僕の息を吸って
「大好き」だなんて言ってみせるけど
それならもういっそ ボンベのように一生
僕が吐く言葉吸って息絶えて






二息歩行

作詞:DECO*27
作曲:DECO*27
編曲:DECO*27
唄:初音ミク
コーラス:とぴ・DECO*27





アメ
 「すごい…」





 よく考えてみるとハレの歌をあんまり聴いたことなかった。
だからすごく新鮮でかっこよかった。
カラオケでもいつも誰かと歌ったりで一人の歌声は聞いたことなかった。





ハレ
 「ごめんな、まだこんだけしか弾けない。でも絶対弾けるようになるから…ってアメ?!なんで泣いてんの??!」





 なぜか涙が出てきてしまった。
ハレは近くまできて涙をぬぐってくれるがどうも収まらない。





アメ
 「なッなんで、…ッグスい、つも…私、にッふぅ…優しくして、くれるのッ?」


ハレ
 「…馬鹿、んなの決まってんじゃん」









ハレ
 「お前が誰よりも大切だからだよ」


アメ
 「うぅ〜〜ッ馬鹿ぁ///」





ハレ
 「ほら、お手伝いしてたんだろ?」


アメ
 「あ、うん…」


ハレ
 「頑張れよ」





―ポンポン





 頭を軽くなでられリビングに向かうハレ。
よし…、スッキリしたし次の部屋に向かおう!
次はミクちゃんだ!!











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