*足りねぇ(krk/青峰/ギャグ甘)
※恋人設定
「あー…。足りねぇ。足りねぇよ名前…。」
『は?何が足りないのよ。』
あ、学力?
といって笑うと、大輝にすごい顔で睨まれた。
「あ?ふざけんなよてめー犯すぞ」
『はいはいごめんなさい。…じゃあ何が足りないのよ?』
「…おっぱいだよ。」
『さ、もう昼休み終わりだしあたし教室戻るわね。』
よっ、と立ち上がり教室へ戻るため階段の方へ向かう。
「おいコラちょっと待て」
がしっと大輝に腕を掴まれる。
『なによ、離して。』
「お前ふざけんなよ。足りねーっつってんだろーが。」
『知らないわよ…。エロ本でも見れば?』
「誰のせいでこんなことになってると思ってんだ?しっかり責任とってもらうからな。」
そう言うなり大輝は私を押し倒し、制服へと手を掛けた。
『は!?ちょっと、ふざけてんのはそっちでしょ!離して!!』
「…お前最近俺が誘ってもやりたくないの一点張りだし、ちょっといい雰囲気になったなと思っておっぱい触ったら超嫌がって突き飛ばしてくるし。」
『……………。』
そういえばそうだったかもしれない。
最近どうも気分が乗らなくて…というか、大輝は激しい上に1回じゃ終わらせてくれないのだ。
次の日、腰が痛くて動けなかったから、学校を休んだこともあった。
そういうこともあり、大輝が誘ってきても全て断っていた。
『ご、ごめん…。』
「俺もう我慢できねぇよ…。」
『うん、だからさ、これ…。』
「ん?」
私が差し出したのは、この間買っていたエロ本。
そろそろ大輝が仕掛けてきてもおかしくないと踏んでいたので、あらかじめ買っておいたのだ。
『大輝にあげる。これで大丈夫だね!』
「…………。」
『さ、授業始まるから帰ろう?大輝ちょっと退いてくれる?』
「…………なぁ。」
『な、なに?』
大輝は珍しく少し切なそうな顔をして言う。
「こういう時に慰めるのが彼女の役目なんじゃないのかよ…。お前…俺のこと嫌いなんだな。よくわかったよ。」
それはちょっと違うのではないだろうか。
それではまるで彼女は彼氏のための性欲処理のためにいる、ということに……
『って、ちょっと!大輝!』
「…………。」
大輝は私からサッと離れるとこちらを振り向きもせずに帰ろうとする。
『待って…大輝!大輝ってば!』
呼んでも振り返ってくれない。
どうしよう。
自分が悪いということは重々承知だが、居ても立っても居られなくなり、後ろから大輝に抱きついた。
「おい、どういうつもりだよ?」
『ごめん、大輝…。』
「ふざけんな、離せ。」
『ごめん大輝ごめん…!!』
私はとにかく謝った。
謝るだけじゃ済まないかもしれない。
もしかしたら、別れる、なんて……
『やだ、やだよ大輝…。別れるなんて言わないで…!』
「……は?」
『だ、大輝のこと大好きだしっ…』
「名前、」
『大好きだよ…!だから、』
すると大輝は突然向きを変え、私の方に向き直った。
「名前、とりあえず落ち着け。」
『……??』
「俺がいつお前と別れるなんて言った?」
大輝は私をぎゅっと抱き締めて、
「俺だって大好きなんだよ…」
『うっ、っく、ご、ごめ、ごめんねっ、大輝ごめんねっ、』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「泣き止んだか?ったく…」
それから私達は結局授業をサボってしまった。
大輝はずっと私が泣き止むまで頭を撫でてくれていた。
『うん….。ありがとう大輝』
「お、おう」
少しの間沈黙が続いた。
でも私にとっては気持ちのいい沈黙だった。
「な、なぁ、名前」
『なあに?』
「あのさ、俺…お前を慰めてたらムラムラきちまってさ」
『…………。』
「だから、さ、」
『…………。』
「せっく『するわけないでしょう?』」
「…………。」
END
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あれー?青峰くん、久しぶりに部活来たかと思えば随分下手になったんじゃない?」
「うるせえさつき!」
(ちくしょうあの女…。いつか犯す!)
[ 3/4 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]