(ももかん様)こい。
「はぁ…。」
祖父、邦枝一刀斎と喧嘩をして家を飛び出して来たものの、行く宛もなく、弟を連れてくる公園のブランコに座っていた。
「寧々達に連絡でもすればよかったなぁ…」
キィ…っとブランコの揺れる。
「おなかすいたなぁ…。財布…忘れてきたしなぁ。」
キィ…。
「携帯も…」
キィ…。
「でも、おじいちゃんの顔なんか見たくないしなぁ…。」
「だよなぁ…。つか、うちでもくるか?」
キィ…キィ…。
「そうね、あんたのうちにでも…。」
「ま、とりあえずコロッケ食えよ。」
「ありがと…って!男鹿!?」
「んぐ?」
モグモグとコロッケを頬張る彼氏…。
男鹿が隣にいた。
「よっ!!」
「あだっ!!」
「な、なな!!なんでこんなとこに!!」
「あ?別に葵が見えたからじゃねーぞ!!
散歩だよ、散歩。な、ベル坊?」
「アイダブ!!」
きゃっきゃっと喜ぶベル坊。
コロッケを食べる男鹿。
驚きに固まる葵。
一瞬の沈黙。
「まぁ…よ!!」
ギィ…!
勢いよくブランコから飛び出し、ストン!!と着地を決めた男鹿。
「なにがあったか知らねーけど、行く場所ねーならうちくれば?」
姉貴も気に入ってるしな。
などとしれっっとした男鹿。
「で、でも…!」
「ま、気にすんなよ。」
ニッ!!と笑って葵の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「つか、ずっとうちに居りゃーいいじゃねーか!!」
名案だとでも言うように、手を叩いて頷く男鹿と真似をするベル坊。
「なっ!!そんな、いつまでも居るわけにはいかないじゃない!!」
「誰も反対なんかしねーよ。その、だから…」
すぅー…っと息を吸った男鹿の顔は心なしか赤い気がした。
「安心してうちに…嫁にこいよ。」
今までにないほどの、優しい笑顔の彼に葵は涙を流した。
「ちょ!?な、泣くなよ。」
男鹿でよかった。と思うと涙が止まらない葵。
もう一度彼に恋をした。
END
ももかん様
遅くなってすいません(>_<)
なんか、付き合ってるか迷ったんですけど付き合ってる設定です(´Д`)
あと、題名は「来い」と「恋」を掛けてます←
駄文すいませんでした!!
これからも、ほいっぷ☆をよろしくお願いいたします♪