(男鹿葵)大好きなのです!! ※兄妹パロ


石矢魔高校の二年生フロア。

「グズッ!!……ちゃぁ…。」

長い黒髪の女の子が泣きながら歩いている。

「お嬢ちゃん、こんなところいていいのかなぁ〜。」

不良達がニタニタしながら、彼女に近づく。
誘拐でもする気だろうか…。

ジャラララ……

「その子から、離れな…。」

赤茶色の髪をした特効服の少女とおかっぱの少女が鎖と銃を構えている。

「ちっ!!烈怒帝瑠だ…。」

ドサッ!!

「あれ?アキチーと寧々さん!!だれッスかその子?」

背後から男達を倒したのは、頭に花のついた少女だった。

「わかんないけど…。迷い込んだのかも…。」

すると、いきなり泣き出した女の子。

「あぁ、よしよし。どうしたの〜?」

「………かわいい。」

「…………にぃちゃぁ。」

女の子を抱き上げた寧々がその声を聞き逃すはずはない。

「お兄さん探しに来たの?」

「ん……。」

泣きながら、コクコクと頷く女の子。

「じゃあ、お兄さん探してあげましょうよ!!ね?」

「そうね、探しましょうか!!」

こうして、お兄さん探しが始まった。


一年生フロア…。

「……にぃちゃぁ。」

三年生、二年生と探して残るはここ、一年生フロアだけだった。

「いないッスね……。」

「ホント…いないわね。」

「ヒック…。やぁぁ…にぃちゃぁ〜…にぃちゃぁ……〜。」

泣き出す女の子……と、なにやら不気味な音。


ダダダダダダダダダダァァァァァァィァァァ!

「「「男鹿!?」」」

驚く烈怒帝瑠三人組。

「はぁ、はぁ、も、なんで一人なんだよ!!葵、心配させんな…。」

「にぃちゃぁ!!辰巳にぃちゃぁ〜!!」

ひしっ…。

男鹿の足に抱きつく女の子。

「……ぁんだ?寂しかったのか?」

「あぅ…。」

スッとしゃがみ、女の子と目線を合わせて頭を撫でる男鹿。

「……姉貴から電話があったぞ。財布届けに来てくれたんだろ?ありがとな。」

笑った男鹿は、優しいお兄ちゃんの顔だった。

「あぅ!あぉい、辰巳にぃちゃぁしゅき〜!!」

「男鹿っち、その子?」

「……ぁ?あぁ、俺の妹…。葵、ありがとうは?」

「おがあぉいでしゅ。あぃがちょう。」

「へぇ、男鹿も大変ね。」

寧々が男鹿の肩を叩くと…。

「めっ!!辰巳にぃちゃぁは、あぉいと結婚しゅるの。だから、ねぇちゃ、めっらよ?」

その瞬間、その場は笑いに包まれた。

「ごめんね、葵ちゃん。」

「も、男鹿っち愛されてるッスね?」

拗ねた表情の男鹿は、かわいい、かわいい妹を肩車して。

「まぁ、サンキューな。じゃ俺、葵を家に連れて帰るから!」

と、言って去っていった。


END

(辰巳にぃちゃぁ、だいしゅき!!)

(葵ー!にぃちゃんも大好きだぞ!!)

妹LOVEな男鹿っちとお兄ちゃんLOVEな葵ちゃんでした。

楽しかった〜


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