(男鹿葵)関係ないけど?
『イルミネーション見に行くぞ!!』
昨日の夜にいきなりかかってきた男鹿からの電話。
そういえば、今日はクリスマスだった。
忘れていたなんてことはないが、家が神社だから今まで祝うなんてことはなかった。
だから、初めて付き合った人にクリスマスデートに誘われて嬉しかったし、ドキドキもした。
でも………
「明日はキリストの誕生日だが、うちには関係ないからの。祝ったりするでないぞ、葵。」
お爺ちゃんに気づかれた。
男鹿には悪いが『仮病作戦』をするしかない。
午後に迎えにくるはずだから、今のうちに電話しないと…。
約束の時間まで、あと30分。
「も、もしもし男鹿?あの、風邪引いちゃったから今日は行けなくなっちゃった…。ごめんね?」
『あ?風邪か!?さみぃからなぁ…。温かくして寝ろよ…。』
「怒ってない?」
『なんで、怒るんだよ?』
少し笑った男鹿の声に申し訳ない気分が込み上げてくる。
「ごめんね?」
『あぁ。温かくしとけよ〜。じゃな。』
あっさりと切れた電話に少しほっとする。
ベットに入って頭まで布団を被る。
表が騒がしい。
また、お爺ちゃんがケンカしつるのかな。
あぁ、男鹿にあわせる顔がないなぁ。
「くにえだぁぁぁぁぁぁあ!!」
「……こんな感じで怒られたらどうし…。」
ガバリと布団がめくられ、暖かい何かが被さってきた。
「……ど〜こが、風邪だコラ!?」
「お、男鹿!?」
被さってきたのは、男鹿だったのに気づいた。
え?え?え?
今、どういう状況?
なにがなんだかわからないうちに唇に生ぬるい感触…。
「なっ、な、な//////////」
「はん!いくぞ!!いつまで寝てんだよ!!」
「きゃぁ////」
急にベットから起こされて、お洒落もしてないのに男鹿に引っ張られるままに廊下を突き進む。
「待たんか!!キリストの誕生日など祝うでないわ!!」
「クリスマスとか関係ねーよ!!今日!俺は今日、邦枝とデートしてぇんだよ!!べる坊が見たがってんの!!イルミネーション!!」
にらみ合うお爺ちゃんと男鹿。
泣き出す光太。
あぁ、気まずい…。
「俺は今日邦枝とデートするんだよ!!わかったらどけ、ジジイ!!」
「この、悪たれが!!誰がどくか!!」
「じゃあ、こっちから行くからいい。」
「ま、まて!!逃げるのか!?」
「邦枝と出かけるから別に逃げてもいんだよ。」
スタスタと歩いていく男鹿に流れを任せて歩いてく。
「邦枝。メリークリスマス。」
「……結局クリスマスなんじゃない。それより、クリスマスって家族で過ごす日でしょ?」
「………あ。いいんだよ!!////」
外にでて、なおスタスタ歩いていく。
「つか、俺、今、家族と過ごしてんだけど?」
「は?」
「未来の嫁さん。」
さらりといいはなって、顔を背けて歩く男鹿。
「…ぷ。」
「あ!?なに笑ってんだよ!?」
耳まで真っ赤だったことは黙っとくことにした。
「……ありがと。」
生まれて初めてのクリスマス。
あなたがくれたクリスマス。
大好きだよ。
あたしのサンタさん♪
END
はい、意味わからんー((((;゜Д゜)))
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