(男鹿葵)鎖 ※なんか色々ヤバイ(笑)

目が覚めた…。
回りは白い壁しかない。
白く、ただ白い…。
同時にそれは、自分以外の存在の「無」を表す。

(ここは……どこだ?)

スッと立ち上がって、辺りを見渡す。
誰もいない……。
なにもない…。

15m離れると、自分を殺すほどの電撃を浴びせるあの緑色の髪の魔王の息子さえ…………いない。

(戻らねーと……。)

そう思って動かした足には重く長い鎖が巻き付いていた。
しかし、それは緩くすぐにでも抜けられるほどで…。

(これで、俺が動けないと思ったのか?)

クラクラする頭が思考を遮る。
ぼぉ…っとする頭を必死に働かせて脱出方法を考える。
だが、ここには窓も扉もない…。

有るのは己の肉体と永遠と続く白。

ガチャン…。

不意に音が響いた。
音すら出ないと思っていた空間に自分以外のものが有るのは新鮮に感じられた。

「……男……鹿」

「邦……枝、なんでここに?」

ぼやける視界がとらえたのは漆黒の黒髪。
響いた声が存在を証明してくれる。

「ごめん…ごめんね。」

己の前でペタリと座り込んだ彼女は、手で顔を覆ってヒックヒックと泣きじゃくる。

「ごめんね…でも……でも…。」

彼女の手に触れようと持ち上げた手には手錠が掛かっていて左手までもがついてくる。だが、足の鎖と同じように自分に取れないほどではない。

「邦枝……?」

「男鹿は、こうでもしないと………逃げちゃう…だから…でも…ごめんね……男鹿…男鹿……。」

「邦……枝…。」

「ごめんね…ごめんね…。」

「………。」

のそり…と彼の膝に登って、互いの息のかかる距離で彼女は、口を開いた。

「男鹿が…好き。」

唇が近づいてきて何をされるかわかっているのに、逃げられるのに彼はそうしようとはしなかった。

深く甘いキスをぼぉ…っと目を開けたまま受け入れる彼。

やっと離れた彼女は、彼をぎゅっと抱き締めた。

「ごめんね…男鹿ぁ……ごめ…ん…。」

「なぁ、これ……外してくれ…。」

「………嫌よ…。だって、また男鹿…いなくなっちゃう…。」

「逃げたりしねーよ…。俺もお前を抱き締めたい。」

「行かないで!!……どこにも…あたしの前から……。」

「だから…お前がこれを解いてくれ…。俺は……お前を信じるから。お前は……俺を信じてくれ。」

ガチャン…。

重く、鈍い音がして手錠が床に落ちた。

「……サンキュ。」

腕を彼女の背中に回す。

「俺は…好きだ。お前が…だから……。」

抱き締めたまま呟いた。

鎖で繋いでしまいたい―…。
 
 
END 

はい出た〜(>_<)
落ちなしグダグダ〜(笑)

もぉ…すいません!!
皆さんの作品見て見習います!!
修行しますー☆

てか、葵が、I☆TA☆I(^〇^)



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