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君に会いたくて


今朝は寝坊して、いつも乗るはずの電車には乗れずに仕方なく次に来た電車に乗った。一本違うだけでこうも車内が違うものなのか、というくらい電車は込み合っていて、わたしは何とか無理矢理乗り込んだという所だった。
学生よりはサラリーマンが多く、わたしは吊革にも掴まることができずに、両足の力でだけ立っていた。

降りるまでの10分間の辛抱、と自分に言い聞かせてこの空間に耐える。
ふと、スカートの裾、丁度太もも辺りに誰かの手が触れた。女の人のものとは思えない骨ばったごつい手だ。

「(…な、ま、まさか、痴漢…!?)」

この空間にはなんとか耐えようと思っていたけど痴漢には耐えられない。耐えられるわけがない。ぞく、と全身に悪寒を感じて、鳥肌がぶつぶつと身体に浮き出てくるのが分かった。不思議なもので、こういう時人は本当に小鳥みたいな小さな声しか出ない。わたしに至っては、その小鳥の鳴き声さえも出せなかった。
頭では、身体では、こんなに嫌で拒否反応が出ているのに、怖くて怯えて声だけが出ない。人魚姫みたいに口をぱくぱくするくらいしか、出来ないのだ。

いやだ、やめて。願えば願う程痴漢の人の行為はエスカレートしていき、遂にはスカートの中まで上がってきて、パンツの上から秘部なるそこを撫で始めた。思わず身体がびくりと反応してしまい、それに気を良くしたのか、痴漢の鼻息が一瞬聞こえた。何、興奮してるの、やめて、違う、こんなに気持ち悪いのに…!

目眩と吐き気に襲われた時だった、ふらり、と傾きそうになるのを痴漢、ではなく別の誰かに支えられて、なんとか持ちこたえる。もう一人、痴漢が増えたのだろうか。周りの男性全てが恐怖の対象で、何も考えられない。

「大丈夫?」

耳元で、わたしにだけ聞こえる声のボリュームでそう言われて、わたしは支えてくれているその誰かに、思わずぎゅ、としがみついた。そのまま見上げて、たすけて、と瞳で訴えると、その人はにこり、と笑った。
そして、そのままわたしのスカートにばっ、と手を入れて、今の今まで触れていた痴漢の腕を掴んだ。行為は止んで、ほっと胸をなで下ろすような気持ちで、そのままその人にしがみついていた。

「おじさん、こういうことがしたいなら他でやりなよ」
「…!?」
「とりあえず、次の駅で警察行きだね」
「っ、お、俺は別に何も!」
「冤罪だって?じゃあ僕がこの子のスカートの中から直接引っ張ってきたこの手は、何?」

丁度良いタイミングで次の駅に着き、人が雪崩のように降りて行く。それに着いてわたしとその人と痴漢の人は降りた。降りるとどうしてか、警察の人が待ち構えていて、一緒に事情聴取をされることとなった。



事情聴取を終えて、痴漢の人は現行犯逮捕となった。
助けてくれたその人は有名な中高一貫校に通っている同級生で、わたしにはもう神様にしか見えなかった。(ていうかめちゃくちゃかっこいい…!)

「あ、あのっ、ありがとうございました!本当に!」
「お礼なんていらないよ。僕も初めて遭遇したけど。…次から女性専用車両に乗るといいんじゃないかな?本数は少ないけど」
「ほんとに、あなたがいなかったら、わたし、死んでたと思います!」
「ふふ、痴漢で?じゃあ僕は殺人を阻止したってことだね」

くすくすと笑うその人は、最初から最後まで終始にこにこしていた。唯一痴漢の人に色々言ってる時だけものすごく怖い声と顔をしていたけど。そんなのはまるで嘘みたいに、優しい顔で笑っている。

「いつもこの電車に?」
「あ、いえ、いつもはもうひとつ早いのなんですけど、」
「へえ、それじゃあ僕と一緒だね。車両が違うんだろうね」
「いつも一番前に乗るから…」
「ああ、僕は一番後ろなんだ」
「そ、そうなんですか」
「あ、ごめんね、学校完璧遅刻だね」
「いっ、いやいやっ、わ、わたしが痴漢にあったのが悪くて!」
「え?あのおじさんが悪いんじゃないの?」
「も、もとはと言えばわたしが寝坊なんかしたから」
「寝坊したんだ?はは、すごい謙虚だね。S女?だよね」
「あ、はい。え、青学ですよね?」
「うん、そう。僕は丁度この駅だけど、君は…あと二つか。大丈夫?電車乗るの怖くなったとか」
「あ、いえ、だ、大丈夫、です」
「そう。出来るだけ混んでないのに乗りなよ」
「あっ、はい!あの、ありがとうございました!」
「どういたしまして。じゃあ気を付けてね」

そう言って、その人は駅の改札へ消えて行ってしまった。しばらくその人の背中を見つめた後、とっても重要なことにひとつ気がついた。

「な、名前!聞いてない!!」

今から追いかけたって、もう彼は改札を出てしまっているだろう。というか、そんな大胆なことわたしには出来るわけない。
勇気を出した、という素振りなんてひとつもなかった。
臆することなくわたしを助けてくれたあの青学の彼に、わたしは一瞬で、恋に落ちてしまった。




「春です!春が来たんです!」

「なーにあんた遅刻してきていきなりー」
「えっ、何何!名前に春って、えっ、まさか恋!?カレシ!?」
「てゆーかもうすぐ夏なんですけど」

学校に遅刻して行くなり早々同じグループの子達に今朝の経緯を事細かく話した。(もちろん休憩時間)
何で名前を聞かなかったのか、何で痴漢なんかにあうのか、告白すればよかったじゃん、等みんなの声は様々だけど、今のわたしには本当に何を言われても関係ない。名前を聞かなかったことに関して本当に悔やむ所だけどでも大丈夫!だって明日からいつもの電車の最後尾車両に乗ればあの彼に会えるんだもん!

「えーイケメン?イケメンだった?」

その質問にぶんぶんと首がちぎれるくらい縦に振る。あの人に出会うためにわたしは痴漢にあったんだとしたら神様ありがとう!
担当の先生が来て、わたし達は各々渋りつつ席に着く。授業中も手紙交換なんかをしながら、ノートを開いているだけで一切勉強には手を付けなかった。先生に見つからない術を熟知しているわたし達は一時間ずっとそのやりとりを続けた。

「いいなー、放課後も会えないのかねー」
「青学だったら部活入ってんじゃないの」

そう、なのかな。だとしたら彼は一体何部だろうか?なんとなく見た目的に運動部ではなさそうな気がしたけれど。写真部、とかそこらへん?っぽいな。

「明日も同じ電車乗りなよっ?付き合ったらその彼の友達紹介して!」

これだからフリーの女は。と、言ってもわたしも彼氏いない歴=年齢なのだけど。とにかく今すぐ会いたいくらいあの彼に会いたい。もう一度会って、名前を聞いて、まずはお友達から、ってお願いするんだ。


翌日の朝、寝坊することなくいつもの時間に出ることができたわたしは、いつもの電車に乗るべく駅の階段を上がった。いつもと違うことと言えば、今日は最後尾に乗る列に並んでいるということだけだ。
電車が来て、人が降りて、いつもと大体似たような人の量の電車に乗り込む。すいている所に移動して少ししてから、車内をきょろきょろと見回す。…いない?

一気に気持ちが溶けて、浮かれていた自分が急に恥ずかしくなってきた。そもそも彼を見つけたとして、何て声をかけたらいいのかも分からない。覚えられてなかったりしたら?誰だったっけ?なんて言われたら、わたしはもう生きていける気がしない。

その日結局彼の姿は見つけることができずに、昨日の電車に乗ってしまったのかな、と少しだけ前向きに考えることにした。


そして翌日も、最後尾車両に乗ったけれど、彼の姿は見つけられなかった。その次の日も、その次の週も、ずっと、一度も。




「うそだったのかな、一番後ろに乗ってるって」

「えー、でも痴漢から助けてくれるようなイケメンがそんな嘘つくかねえ?チャラい感じではなかったんでしょ?」
「うん、だって制服に皺ひとつなかったし、落ち着いた雰囲気だったもん」

「なんでだろうねー、名前かわいいのにね」
「あれでしょ、そんなのもうひとつしかなくない?」

「「「何?」」」

「カノジョがいる」

「…い、いない!」
「何で言い切れるのさ」
「いないいない!いてほしくない!」

なんと言われようとあの彼に彼女はいない!いてほしくない!あきらめるなんて絶対無理!大きな声でそう言うと、いつもの三人は圧巻としたようにわたしを見た。

「あんたがそこまで粘るとはねえ。見くびったてたわ」
「すごい好きなんだね!?いいなー、誰か紹介ー!」
「そこまで言うくらいなら頑張りなよ、一回青学行ってみるとかさ」

そこまでの勇気はまだない。でも、この気持ちはきっとずっとなくならない。そんな気がする。わたしは彼の名前だけでも知りたい。そしてあわよくば、告白できたらいいと思う。

「よっし、じゃあ今日の放課後4人で青学に行こう!」
「「「え!?」」」

「え?何、嫌なの?行こうよー!あたしも彼氏見つけたいしー!青学なんて高学歴だしー、絶対いい!」
「あんたそれ名前のためじゃなくて自分のためじゃない?」
「そんなことないよー!ね、名前!応援してるから行こう?」

まさかの展開に思考がついていかない。え、何、が、がが学校に乗り込む、ってことだよね?男に飢えてるって思われたりしたら嫌なんだけど…!
話に流されるまま結局放課後、わたし達4人は青学に行くことに決定した。放課後の挨拶が終わると、友人達は少しメイクなんかしちゃったりして、学校を出た。(すごい飢えてるなこの子達!)


青学の高等部の入口まで来たところで、わたし達は団子みたいに縦に顔を揃えてのぞき込む。背の順らしく下から二番目のわたしは嫌々顔を覗かせて様子を伺う。現時点で帰宅部であろう皆様には変質者扱いの目を向けられている。違う、違うんですわたし達普段こんなことしないんです!とか心の中で言うだけじゃ意味なんてない。

「ねー、中まで入らないとわかんなくない?」
「だねー、っていうか部活してたらもっと遅い時間じゃないと出てこないよね」

勝手に彼は写真部だと思い込んでいるので、校舎の写真部がありそうな辺りをじっと見つめてみる。あそこにあの彼が、いる。(実際はわからないけど)

「もういいじゃん、中入ろうよ」
「でもすぐS女ってバレるくない?」
「いいじゃんバレても。先生に見つからなかったらいいんだよ」

大胆な友人に呆気をとられながら腕を引っ張られてわたしも中へ引き込まれる。いや、いやだ、こんなストーカーみたいなこと…!何で学校まで来てんだ、って絶対思われる、嫌われる!

「あ、テニスコートじゃん!行ってみる?」
「…女子のギャラリーすご…」

すぐ近くにあったテニスコートはきちんと整備されているような、S女とは比べ物にならない程立派なものだった。そういえば青学はテニスがすごく強い、というのを小耳に挟んだことがある。このコートならなんだかそれにも納得が行く。さぞかしレギュラーになるには競争率が高いのだろうと思う。

「え、ていうかあの子マジイケメン!」
「いやいや待って待って、あっちの方が!」
「冷静にみたらあの人が一番かっこよくない?」

わたしを除いた3人はすっかりイケメン探しの旅に出ていってしまって、もう正直今すぐこの場から去りたい消えたいいなくなりたい!
夢中になっている3人に黙ってこっそりとその場から抜ける。そしてすぐに校門へ引き返した。(こんな制服絶対目立ってるに決まってる…!)

引き返していると、とんとん、と誰かに軽く肩を叩かれた。振り返るとそこには、あの時の彼が立っていた。


「え…!、あ、あの、時の」

わたしがずっと、会いたかった人。せめて名前だけでも知りたいと、この気持ちはあきらめられないと、思った人。

「な、なんで、」
「それはこっちの台詞だけど…、どうして君が青学に?」
「あ、えと、あの、違うんです、お礼がしたくて、じゃなくて…!」

名前を聞く。ただそれだけのことが、どうしてこんなに難しいんだろう。舌なんか今にも噛んでしまいそうな程緊張して、好きです、とか、お友達から、とか言いたいことは本当にたくさんあるのに、言葉になって出てきてくれない。
彼を見ると、どうやらわたしの予想は大きく外れて運動部、それもさっきテニスコートで見たのと同じユニフォームを着ている。テニス部、だったんだ。

「部活中なのに、すみません…」
「いや、いいよ。後で走れば済むことだから」

走らなくちゃいけないんだ!?わたしはなんて迷惑な女なんだろう。彼女でもないのにわざわざ他校からやってきて、挙句部活中に抜け出してもらって、もう本当にどうしようもない。

「あ、えと、ちょっと、見学に来てみた、だけです」
「見学?あ、もしかして君もテニス部?」
「いや、そういうわけじゃないんですが」

あなたを見学に、なんて間違っても言えない。ドン引きされて終わるだけだ。彼の顔はあの日みたいに変わらずにこにこしているけど、もしかしたら顔に出さないタイプなだけで、ものすごーく迷惑で、ものすごーく引いているのかもしれない。ていうかもうそうなんじゃないかな。

「ごめんなさい!帰ります!」

逃げた。とにかくそうするしかなかった。
呼び止められる事もないまま、わたしは駅まで走った。過呼吸に陥ってしまいそうになるほど全速力で。
スイカをタッチして改札を抜けて、階段を上がったところで限界が来た。ぜえ、ぜえ、と荒い息を整えるために、しばらくその場で立ち止まって、一本電車を見逃す。すぐに次の電車が来て、わたしは俯いたままその電車に乗り込んだ。


最悪、最悪だよ。ありえない。『どうして君が青学に?』全くその通りだ。どうしてわたしなんかが青学に。居てはいけない場所に、あんなたった一回助けただけの女が居たら、それはそれはびっくりすることだろう。にこにこしてる彼が、一瞬だけびっくりした顔をしていたのを、わたしは見逃さなかった。
覚えてくれていた。そのことは本当に嬉しい。嬉しかった。あきらめきれない、今だってそう。会ったら余計にそう思った。

「…いいな、共学」

本当に、彼女がいるのかもしれない。だったらわたしは、あきらめた方がいいのかも。
明日から休日だ。週末を区切りに来週からは気持ちを切り替えよう。女は切り替えが、大事なんだ。



月曜日。わたしは最後尾車両に乗るのをやめた。いつも通り改札を抜けて、一番前の車両に乗る。今日はいつもより少し人が多くて、端っこの方に移動して身の安全を確保した。

「やっと会えた」
「!?」

突然誰かに手首を掴まれたと思って慌てて見上げると、あの彼が居た。なんで?どうして?だっていつも一番後ろの車両に乗るって、それでわたし、毎日ばかみたいにその車両に乗ってたのに、なんで?

「いつもこの車両に乗るって言ってたのに、なかなか会えなかったから、電車通学じゃなくなったのかと思ったよ」
「な、なんで…」

なんでこの車両に?そう聞きたいのに言葉が足らない。だけど彼はわたしの言いたいことを汲み取ってくれたのか、にこ、と笑って。

「君に会いたくて」
「…!?」
「この車両に乗ったら、また会えると思ったんだ」
「え…」

「名前、教えてくれない?」

夢なんじゃ、ないかな。だってこんな、自分が望んだこと、そっくりそのまま彼が言ってくれるなんて。まさか、こんな奇跡みたいなことがあるなんて、本当に夢みたい。
固まったままのわたしに、不二くんは顔の前でひらひらと手の平をちらつかせる。は、と漸く我にかえって、慌てて自己紹介をする。

「名字名前、です」

あなたは?聞きたいのに、どきどきしすぎて、言葉が詰まって、思わず咳こむ。ああ、わたしってなんでいつもこうなんだろう。肝心な時に、肝心なこと聞けない。
だけど彼はわたしの全てを汲み取ってくれて、にこりと微笑んで自ら自己紹介をしてくれた。

「不二周助です。周りを助ける、って書いて、周助」

名前通りの人だと思った。わたしを助けてくれた、不二くん。いつも優しい笑顔の不二くん。不二、周助くん。
頭の中で彼の名前を何度も何度もリピートする。ずっと、聞きたかった。知りたかった。やっと、教えてくれた。知ることが出来た。

あきらめるなんて、出来ない。そんなの絶対、無理に決まってる。
だってわたしは何一つ、自分から頑張ることが出来ていないから。

「ふ、不二くん、あの」
「うん?」

「お友達に、なってください」

赤外線を飛ばすみたいに、携帯をずい、と不二くんの胸に突き出すと、いつものにこにこした顔は少しびっくりした顔にかわって、それからまた、にこりと笑った。

この人の笑った顔が、どうしようもなく、好き。
あの時も、大丈夫だよって。不二くんに笑顔で言われたら、本当に大丈夫な気がした。安心出来たの。

震える手で携帯を差し出したままにしていると、不二くんはそのまま携帯を受け取った。(え…?)
そのまま彼は自分のポケットから携帯を取り出して、慣れた手つきで二つの携帯を交互にいじっている。そうしてすぐに、「はい」と携帯を返された。え?あ、あの…。

「連絡先、入れといたから」
「え、…ええっ!」
「あ、ダメだった?」
「だ、だめじゃない!だめじゃないけど、いっ、いいの…?」
「ダメな理由がないよ?」
「そっ、ど、どうして」
「言ったじゃない、あの日から毎日、この車両に乗ってたって」

君がいるかもしれないと思ったからだよ、と優しくて甘い声で言われては、もう顔が赤くなる他ない。信じられない、お友達から、はじめてくれるの?本当に?夢じゃない?

「昨日なんか走って逃げるし」
「あ…あれは!」
「呼び止めたくても、名前を知らないことに気づいてさ。名前、って可愛い名前だね。君にぴったり」

随分と不二くんはわたしを甘やかすのが上手だ。声のトーンもすごく優しくて、それだけで既に甘いのに、言葉まで甘いと血糖値が自然とあがってしまいそうになる。

「か、彼女は?」
「いないよ」
「本当!?」
「嘘は言わないよ」

心の底から喜んでいる所で丁度車内のアナウンスが流れた。ああ、もうお別れか。学校が一緒だったなら良かったのに。どうしてわたしは女子校なんか選んだんだろう。頑張って勉強して、青学に行けばよかった。

「明日もこの電車に乗るから」
「え、あ、わたしも!」
「うん。…折角だから、毎朝一緒に登校しようか」
「…え!?いいの!?」
「僕がそうしたいんだよ。じゃあまた。今日メールするよ」

夢みたい夢みたい夢みたい…!
もしかしたらわたしの頑張りで、上にも下にも行ける関係なのかもしれない。共学の男の子なんて、手の届かない存在だと思ってたけど、わたしの頑張りひとつで、奇跡だって起こせるのだ。

ようやくスタート地点に立つことができた、わたしの恋。



「みんな聞いて!アドレス!教えてもらえちゃった…!」

「「「青学の人紹介してって言って!」」」


fin.


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