「んー…」
「どーしたの、アルエちゃん」
「あ、レイヴンさん」

考え事をしていたら、レイヴンに話し掛けられ、そこで思考を停止させる。

「あの、レイヴンさん」
「ん?」
「胸って、やっぱり大きい方が良いんですか…?」
「ぶほっ」

アルエの口から出るとは思いもしなかった質問を投げ掛けられ、思わず噎せてしまった。

「ど、どったの、急に…」
「え、と、この本…」

と言いながら手渡された女性誌を手に取り、端を折られているページを開いてみる。
所謂読者の体験談を綴った項目なのだろうが、どこもかしこも、“彼氏が巨乳好きで…”云々と書かれていた。

「や、やっぱり男の人って大きい方が好きなのですか?」

と問うアルエの胸を見下ろす。
お世辞にも大きいとは言えない膨らみがそこには備わっていた。


(俺は別に気にしないけど…)




――でも、ちょーっとだけ、意地悪してみようかしら?




「そうねぇ、やっぱ大きい方が良いかしら?色々楽しめるし」

と、軽く言ってやると、アルエの表情が暗くなる。

「そう、ですか…」


(うわ、気の毒になるくらい暗くなっちゃったわ)



お悩み相談

- 79 -
PREVBACKNEXT
top鴉と兎
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -