――どうしよう。
アルエの頭に其の言葉が延々と再生される。
今日はバレンタインデーなので、レイヴンに何かを贈りたいのだが、レイヴンが甘い物が苦手なのを思いだし、何を贈れば良いのか悩んでいた。
「やっぱり…本人に訊くしか…でも…」
本人に何が欲しいかを訊ねる事すらも悩んでいた始末だが、一人で悩んだところで何を贈るかも決められず、結局レイヴンに訊くことにした。
「レイヴンさん」
「んー?」
「バレンタイン…何か欲しいものありますか?あの、レイヴンさん甘い物苦手だから、何をあげたら良いかわからなくて…」
「およ、俺の為に?あんがと、…そうねぇ…」
だが、急に何が欲しいか訊ねられても答えは出るはずもなく。
――参ったわね…アルエちゃん、なんて言ったらぶたれるかしら?
何をあげたら良いだろう