“ガシャン”


フェンスの揺れる音。
其の先に見えるのは私服の、茶髪の少女。
身長は160あるかないかではあるが、其の立ち姿からもう少し大きいように感じた。


「久しぶりだね、跡部景吾」


「京華、か?」


微かに目を見開き、コート内の少年、跡部景吾は言う。


「おや、君の目には私がそれ以外の物に見えるのかよ。アン?」


((お前は跡部か!!))


コート内に居た、全員が心を一つにした瞬間だった。


「いつこっちに戻った?」


「ん、今日」


当たり前のようにコートに入る少女。
コートの外に壁のように立つ女子生徒から悲鳴のようなブーイングが聞こえた。


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