02
それから町を散策しつつ、ルフィの希望で近くの食堂に入り食事をとった。
「とりあえずはメシだろ」
「いや、ルフィはいつもご飯が優先じゃないの」
「ニシシシ!!」
そうやって話しながらこの町の様子を観察した。
表面上は普通の町だけれど、何か違和感がある…。
ロロノアがいるから?とも思ったけれど、他にも何かありそう…。
「じゃ、この町でコビーとはお別れだな!海軍に入って立派な海兵になれよ!」
「はい…!!ありがとうございます。ルフィさんも立派な海賊になってください。
…いずれは敵同士ですけど」
うん、お互い敵に“立派になれ”ってちょっと貴方達おかしいよ…。
コビーは気付いてたみたいだけど。
「ルフィ、コビーに立派な“海兵”になられたら困るんじゃないの?」
「ん?あァ大丈夫だ。オレもそうそう簡単には負けねぇからな!」
ニッ!といつもの笑顔で答えられてしまい、もうあたしが反論することはできなかった。
まぁ、ルフィなら上手くやるだろうしね。
「アンにも負けてばっかじゃいられねェしな!」
「あら、そう簡単にあたしに勝てるわけないでしょう?」
そう言って笑えば拗ねるルフィに、私とコビーは顔を見合わせて笑った。
「まぁ、ルフィの船に乗る以上、そう簡単に負けるようなクルーでいるわけにはいかないしね」
未来の海賊王の船に、そんな逃げ腰じゃいられないからね。
←×→