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「魔獣ねーっ」


コビーの話を聞いて、ゾロへの興味が強まったのかルフィが呟く。


「そうですよルフィさん。ロロノア・ゾロは“海賊狩りのゾロ”という異名をもつ恐ろしい奴です」


海賊狩りって…私たち狩られる側じゃない。


「血に飢えた野犬のように賞金首をかぎまわり海をさすらう男だと
人の姿をかりた“魔獣”だと人はいいます」


「ふーん」


「あら、強そうじゃない」


私がそう答えるとコビーは慌てて手を横に振る。


「強くても危険な奴なんですよっ!
だから仲間にしようだなんてバカな考えはすてた方が…」


ルフィにゾロを諦めるように説得を試みるコビーは子犬みたいで可愛らしい。


「でも別におれは仲間にって決めた訳じゃなくて、もしいい奴だったら…「悪い奴だから捕まってるんですよ!!」


説得を失敗したコビーの肩を再びポンと叩く。
振り向いた彼に緩く首を振れば、がっくりと肩を落とした。



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