04
ルフィに向かってしっかり言い放つコビー。
こりゃさっきのルフィに感化されたな。
「は!」
言ってすぐ自分の状況に気づいたらしく、アルビダを見て固まる。
「あっはっはっはっはっはっはっ!!」
「潔よいねーっ!!好きだよ、そういうの!」
二人で暢気に笑えば、さらに顔が悪くなるアルビダ。
「このガキャーっ!!!」
振り上げられるこん棒。
「っアアアアーーっ!!!!」
終わりを覚悟したコビー。
…いっちょやりますかっ
「よく言った。下がってなコビー!!アンっ!!」
「合点船長!」
コビーを突き飛ばすルフィ。
そのコビーを後ろから支え、ルフィの邪魔にならないように隠す。
「同じ事さ!!お前ら全員…生かしちゃおかないよ!!!」
「!!」
ルフィに振り下ろされるアルビダのこん棒。
脳天に落とされている様は見ていて痛い。
「効かないねぇっ!ゴムだから」
後ろに立っていてもルフィの楽しんでいる様子がわかる。
「バ…そんなバカな!!!アタシの金棒が」
驚いているアルビダには悪いけど…
「え、あれ金棒だったの?」
「な、なんだと思ってたんですか!アンさんっ」
「いやぁ、こん棒だとてっきり…」
あははは、と笑うといろんな意味で信じられないと言わんばかりの表情でこっちを見るコビー。
そして、アルビダに殴られても平気な顔のルフィに他の船員たちが信じられないものを見ているかのよう表情。
「ゴムゴムの銃…」
「!!!?」
ルフィの引かれた左腕が反動と一緒にアルビダの顔面を殴る。
…あれは、痛いわ…。
「……!!!手が…手がのびたぞ!!」
「お頭!!!アルビダ様が負けた!!!化物だ!!!」
ルフィに吹っ飛ばされ意識を失ったアルビダの仲間が、驚きと戸惑いをみせる。
「にしても、ほんと、だんだん化物に近づいてきたな」
「お前失礼だなっ」
私の呟きにツッコミをいれて、ルフィが言う。
「コビーに一隻小船をやれ!こいつは海軍に入るんだ!!黙って行かせろ」
ルフィの言葉に頷くしかできない船員たちを見て、満足そうに彼は笑った。
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