03


ぐっと力を込めて握りしめる両手。
そしてその瞳には強い意志が見えた。
そんないい空気の中大股で近寄る一人の女の姿が見えた。


「誰を捕まえるって!!?コビー!!!」


こん棒を振り回し、現れたれたでかい女。…寧ろ、おばさん。
話の流れから、この人がアルビダさんかな。

アルビダが振り回したこん棒の先にあったのは、コビーが一生懸命作った大事な船。


「僕の船…」


「このアタシから逃げられると思ってんのかい!?」


額に怒りの青筋を浮かび上がらせ、すごい形相で睨んでくるアルビダ。


「そいつらかい、お前の雇った賞金稼ぎってのは…ロロノア・ゾロじゃなさそうだねェ」


「……!!」


「最期に聞いてやろうか…この海で一番美しいものは何だい…?コビー!!!」


アルビダの背後にいつの間にか控えている、仲間と思わしき船員たち。


「ぞろ?」


「あんたそんなんも知らないで海に出たの?」


ルフィの言葉に少し頭が痛くなる。
ゾロと言えば有名な賞金稼ぎじゃないか。


「まぁいいや。後から知ることだしな。…ところで誰だこのイカついおばさん」


「!!!」


私とルフィ以外のメンバーが驚愕の表情を見せる。


「あっはは!言うね、ルフィ!まぁ、肌の張りも弾力も私のが良さそうだけど」


「アン酷いなぁー」


「あんたが先に言ったんでしょっ!!!」


なんて、いつものように話をしていれば、ひっどい形相になるアルビダ。


「こいつ…」


「何て事…!!」


アルビダの船のクルーが慌て、私たちに怒りをぶつけてくる。
それは今まで恐怖を植え付けられていたコビーも。


「ルフィさん!!アンさん!!訂正して下さい!!この方はこの海で一番…一番…」


肩を掴み、ルフィと私の顔を交互に見ながら言うもだんだん尻すぼみになっていく。


「一番イカついクソばばあですっ!!!!」







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