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「死にますよ!?世界中の海賊がその宝を狙ってるんです」
…不意に、お爺ちゃんから聞かされたお父さんの最期の言葉を思い出した。
『おれの財宝か?欲しけりゃくれてやる。探してみろこの世の全てをそこに置いてきた』
お父さんが、何を指したのかわからないけど、それに魅力を感じた者も多いだろう。
「おれも狙う」
堂々と、話を聞いても怯えもせず恐がらず答えるルフィ。
そこには、なんだか兄の影を見たような気がした。
「ルフィが狙うっていうなら、私はそれに着いて行くだけよ」
「……ム…ムリです!!絶対無理!!ムリムリムリ、無理に決まってますよ!!海賊王なんて!この大海賊時代の頂点に立つなんて!できるわけないですよ!!ムリムリっ!!」
最初から無理だと決め付けられてムッとした私が動くより先に、ルフィがコビーの頭を殴った。
「痛いっ!!!ど…どうして殴るんですか!!」
「なんとなくだ!!」
自信満々に言うルフィに少し笑ってしまった。
まぁ、私もルフィが殴ってくれて少しすっきりしたしね。
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