01
私はだいぶ話しに飽きてきたし、それになんだか疲れたから地べたに座るルフィの隣に腰掛け、凭れ掛かった。
「アン、疲れたのか?」
「ん、少しね」
小さく返事すると、ポンポンと頭を撫でられた。
「…ルフィさんや、アンさんの言う通りです…。僕にも樽で海を漂流するくらいの度胸があれば…」
そこで言葉を切って、コビーは私たちの方を向いた。
「……あの…ルフィさんたちはそこまでして海に出て何をするんですか?」
恐る恐るという感じで訊ねるコビーにルフィはいつもの笑顔で答えた。
「おれはさ海賊王になるんだ!!!」
にいっといい笑顔でコビーを見れば、彼は信じられないような顔をした。
「え……か!!!か!!!海賊王ってゆうのはこの世の全てを手に入れた者の称号ですよ!!?」
いきなり大きな声でルフィに言うコビー。
まるで、ルフィが何も知らないかのように。
「つまり富と名声と力の“ひとつなぎの大秘宝”…あの『ワンピース』を目指すって事ですよ!!?」
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