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そんなことを思っていると、車内に響き渡る声が聞こえた。
『あと5分でホグワーツに到着します。荷物は別に学校に届けますので、車内に置いていってください』
その声を聞いて、コンパートメントから廊下に出ると、たくさんの人が居て、今更ながらその人の多さに驚いた。
私がいたコンパートメントは誰も近寄ってこなかったから、余計に不思議。
「イッチ年生!イッチ年生はこっちだ!!」
大きな体から大きな声を出す彼は…そうだ、ルビウス・ハグリット!
想像していたよりも実物は大きいなぁ…。
「ゆりあ、大丈夫だったか?」
「ルシウス先輩!」
いきなり背後から声を掛けられ、一瞬ビックリしたけれど、声の主はさっきまで一緒に居てくれたルシウス先輩。
…しかし何でこの人こんなに変態臭いんだろう…。
「君がスリザリンに来てくれることを心から祈ってるよ」
「あはは!もしスリザリンじゃなったら先輩は仲良くしてくれなさそうですもんね?」
「まさか。私はゆりあがどこの寮でも構わない」
…まぁ、その言葉本当かどうかわからないけどね。
先輩に別れを告げ、ハグリットの元に行き、大勢の新入生と一緒に言われるがまま連れて行かれた。
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