「よーし、今日の放課後は烏野と練習試合だからな」


『うーっす!』


空になったボトルを回収しながら部員の声を聞く。
とうとう今日の放課後、烏野との練習試合だ。
今日は楽しみすぎて私も浮かれ気味だ。
久しぶりに飛雄ちゃんに会えるとかほんと楽しみ。


「可愛い後輩をぶっ潰してあげなきゃねー」


「及川の100倍可愛い飛雄ちゃんに物騒なこと言ってんじゃないわよ、及川」


「うっ…及川さん傷ついた…」


しくしくと泣き真似する及川は無視。
そうしていると、岩泉が及川に向かってボールを投げてきた。ざまあみろ。


「まったく、放課後まで怪我とかしないでよね」


「だーじょうぶ大丈夫。及川さんに任せておきなさーい」


この言葉が、見事なフラグ回収だなんて、この時の私は思ってもいなかった。






「はあ!?バスケ中にこけた!?」


昼休み、いつものメンバーでご飯食べていると足をテーピングで固めた及川に目が行って問いただしたら、3時間目の体育でこけた、と岩泉が答えた。


「誰ですか、及川さんに任せておきなさい、とか言ってた人」


「はい、俺です…」


しょぼん、と落ち込んだ顔をする及川。


「放課後病院行ってくるように言われたから、名前着いてきてね」


「溝口コーチに言われたか」


「うへぺろ」


ちょっとイラってしたので怪我してる方の足を軽く叩いておいた。


「いって!!」


「「「ざまあ」」」


 


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