初めまして、クソヤロウ

箱根学園。四月。
春うららかなこのよき日に、やたら目立つ二人がおりました。
片や時代遅れのリーゼント男子。片や最近の女の子のギャルメイクばっちりな女子。
出会いは偶然か必然か、入学式、初めてのクラスでこの二人は出会う。


「変な頭・・・・」


「ケバい化粧・・・・」


「「ああ゛ん!?」」


悲しくも同じクラスに所属してしまった二人。
小さく呟いたはずの言葉は風に乗り互いの耳に入ってしまう。
そしてなにより運悪く隣同士に神様はしてしまったようで、近距離での睨み合いが始まる。
緊迫した空気の仲、クラスメイトも近寄りがたいのか遠巻きに二人を見ている。


「おー、席つけー」


間延びした担任の声に二人の視線はそらされる。
それに少なからずホッとしたクラスメイトは各々の席に着席する。


ギャルメイクの女・・・苗字名前。
きつめのアイライン、くっきりの二重ばっちり決まったマスカラ。
薄茶に赤のメッシュ。今どきの若い子、の代表的な見た目。

それに対し男のほう、荒北靖友は昭和の香りがするリーゼントに目つきの悪い。
反抗の仕方も少し古風で、周りと戯れたりしていない。何から何まで古風なヤンキーのその出で立ち。

このお話は、そんな二人が織りなす物語。

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