龍哭 | ナノ





‖02



長ったらしい入学式を終え、教室に戻る途中、ちーちゃんが私の頭に顎を置いた。

「疲れた・・・・」

「私も・・・つーか重い」

「いってえ!!」

思いっきり肘鉄を食らわせ、ちーちゃんを離した。
あんなんされたら歩きづらいったらしょうがない。

「また緋沙子にやられてんのか」

呆れたような顔をしててっちゃんが傍にやってきた。

「だってちーちゃんが顎乗せてきたんだもん!」

「ちょうどいい高さだったからだろうが」

「もう一発お見舞いしてやろうか・・・!!」

「ハハッ!」

私たちのやり取りに声を出して笑うてっちゃん。
そんなじゃれあいをしながら教室へと向かった。
その途中、いろんなところで聞こえる野次みたいなのと、なんか若干聞こえる私への非難?の声。
。おーおーイケメンどもは罪だなこりゃ。

「これからの学校生活も波瀾万丈になりそうだにゃー」

「いや俺は今のお前のキャラがわかんねえ」

「いやん、ちーちゃんそういうこと言わないの」

教室の扉を開けば、入ろうとしてるメンバーを見て(主にちーちゃんを)一瞬教室の音が静かになった。
そういうことに慣れっこなちーちゃんは気にせず自分の席に着き、私とてっちゃんもそれについて行って自分の席に着いた。





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