密室への訪問者

「我が輩の部屋で何をしているのだね」


「あらセブルス、お邪魔してるわ」

朝食の席から地下の自室に戻ると、死喰い人のぱふぇがあたかも当然のようにそこに居た。
…どうなっているのだ、ホグワーツ。


「何をやっているのかね」


「そんなの貴方に会いに来たに決まってるじゃない」


当たり前じゃない、ときょとんとした顔して首を傾げる。
当たり前、と言われてもぱふぇと恋仲というわけでもなく、ただの同輩。もっというならばただの同寮生というだけである。
それを考えて、当たり前というのか、此奴は。
そんなことを考えていると、ぱふぇが近寄ってきた。
…何故我が輩の部屋であるのに、此奴が我が物顔してるのか、理解に苦しむ。


「ところでセブルス、今日は何の日かしら?」


にこり、と微笑む彼女は実年齢より僅かに若い。
東洋人だからなのかはわからんが。


「…イエス・キリストの誕生日ですな」


これだけの装飾が施されていて、わからないはずがない。


「それ、我が君がもう言った」


「……」


…それを聞けたお前がすごいと思うのだが。
そして答えたのか、あの御方は。


「クリスマス休暇で、セブルスのところに行ってこいだって」


何を言ってるんだあの御方は。
何時も言うが、我が輩とぱふぇは恋仲ではない。
何度も我が君にそのことを問われて、死にそうになったのを覚えている。
あの御方のぱふぇに対する溺愛の仕方は多少…いや、なんでもない。
しかし、目の前に楽しそうな表情を浮かべる此奴に、たまには良いかもしれん、と思ってしまったのは、内緒にしておくとしよう。


End



おまけ


「さてぱふぇ。どのようにして我が輩の部屋に入ったのか、お聞かせ願おうか」


「ダンブルドアが入れてくれたよ」

…何をしてくれたんだあの人は。
少し、この学校に不安を抱いた今日。



2011.Xmas


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