私は、生まれた時からここにいた。
場所が、じゃなくて、存在する意味が。

私の隣には必ずトムがいて、トムの隣には私がいた。
それだけで十分でしょう?

なのに、なのに貴方は力だけを求めた。
私にはトムが居ればよかったのに。

なんて、私格好いい!なセリフを吐いてもどうにもならないことはわかっています。
だって目の前にはダンブルドアが居るからね。
なんか原作で読んだよ、これ。

トムもこんな変な爺さん追い返せばいいのにね。


「ふぁ…」


かみ殺せなかった欠伸が漏れる。
リドルはいつものように呆れた顔しかしないし。つまんない。


「お嬢さん、君がクレア・リドルかね?」


「…そうだけど」


今まで私に魔法の前兆なんて…たくさんありましたよ。えぇ。
間違いなくホグワーツ行きだな、これ。とか何回も思ったよ。


「君にも入学の届けがきとる。説明は、聞いていたかのぅ?」


「この距離で聞いてなかったらただのバカじゃない?」


「クレア、バカじゃなかったのか?」


「お黙りトム」


双子と言えど、こんなとこ似たくなかったな…なんて思いながら、いつのまにか話はトムがとんとんと進めてしまい、ダンブルドアの案内でダイアゴン横丁まで行くことになった。
え、端折りすぎ?知らね。


こうなったらとことん、トムで遊ぶかなぁ。

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