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 本当に好きなもの

ここは都内でも有名なホストクラブ。

そこで働くかっこいいお兄さんを

ちょっと覗いてみようではありませんか……



本当に好きなもの




このホストクラブの首位争いをいつも繰り広げているメンバーの1人である三上 亮くん。
最近は、オーナーさんが不思議に思っていることがあるんだとか…。
それは…


「最近終業時間ちょうどにあがる」


ということらしい。
いままでの彼なら、お客さんに言われればアフターに行っていた彼が、最近ではやんわり断ってさっさと帰路に着くのだという(同期の藤代くんの話によると、だけど…)
今日はそんな三上くんを尾行してみようと…


「あ、それは無理ですよ?」


「なんでだい笠井くん」


「俺らもしてみたけど上手い具合に撒かれたから…かな?」


……しかし、ここで負けるわけにはいかないのだ。ナレーターとして出来るところまでやってみようと思う。




「お疲れ様でーす」


就業時間に、情報どおり出てくる三上くん。
…さっそく尾行してみようと思います。
ばれないようにそっとつけて行ってみると、コンビニに入っていった。
……若干寒いが外で待っていようと思う。
……しかし数分して寒さに耐え切れず店内へ。あったかい肉まんを買い、再び外へ…って!
もう外に出てるよ彼っ!
急がないと見失うよ!


「おつりいらないからっ!!」


そう言い放ち(何かちょっとかっこよかった/笑)三上くんの後をつけた。




あのあと、三上くんの気分のままに行くのに必死に着いて行っていたはずなのに、見失ってしまった。


「何処行ったんだろう…」


「おい…」


「!?」


いきなり声をかけられ、その声のほうを見ると、そこには…


「三上…くん」


嫌な予感がするんだけど…。


「何、やってんだ、…リュカ?」


「えっと…『謎のホスト“三上 亮”徹底追及!!』って…」


「……ふーん…で?」


……オーラが怖いです…


「…なんでもないです…帰ります…」


……見事、失敗しました…
その後、さも当たり前かのように三上くんの家に拉致られました。
もう、私やだぁ!!



END



おまけ


「で?リュカの本当の目的はなんだったの?」


「……だって亮が他の人に囲まれてるの嫌だたんだもん…」


「もう…そんな理由でこんなことするな…わかったな?」


「はい…」


「俺にはリュカだけだから、安心してろ」



恥ずかしげもなく、そう言う亮。
……絶対この人には敵わない気がする…。

本当にEND




最後の台詞を言わせたかっただけです、すみません



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