◎ 過去×大恋愛=後悔
さようなら
愛する人
もう耐えられなかったの
あの頃は楽しかったなって、本当に思う。
何時からかな…
こうなってしまったのは。
過去×大恋愛=
後悔もうこれで何度目かな?
久しぶりに会った亮から、私が付けていない女物の香水の匂いがするのは。
もう…辛いよ…。
いつまでも許してあげれるほど、私は心広くないし、優しくない。
だから、もうこれで私たちお終いなんだね。
「さようなら」
そっと誰も居ない部屋に呟いて、一通の手紙と貴方と御揃いの指輪をリビングのテーブルに置いて、私は思い出の詰まった部屋を後にした。
隣に居るのが当たり前だと思っていた日々。
絶対、リュカが離れないって、変に思ってたりして、結構遊んでたりした。
それが、こんな結果を招くとは、ちっとも思っていなかった。
「ただいま…」
いつもみたいに0時近くに帰宅。どんなに遅くなっても、いつも“お帰り”って迎えてくれるリュカの姿がない。
寝てるのかな…って思って寝室に行くけど、そこにも彼女の姿はない。
「何処行ったんだよ…」
ボソッとぼやく様に言いながらリビングに入ると、テーブルの上に置いてある手紙と…指輪。
どんな時もリュカが大切そうに填めていた御揃いの…指輪。俺は…仕事の関係上って理由で、あんまり着けたことないけど。
「何だよ…これ…」
指輪を触りながら、折り畳まれている手紙を見て、嫌な考えが頭に浮かんだ。
恐る恐る隣に置いてある手紙をとる。
その手が…微かに震えた。
亮へ
おかえりなさい。
もう、言うことのない言葉だけど。
これからもう会うこともないだろうね。
少なくとも…いつか、いい思い出だったなって思える日まで会うつもりはないよ。
ごめんね。
さようなら
リュカ
それは、最初で最後のリュカからの手紙。
その手紙を握り締め、俺は家を飛び出した。もう…遅いかもしれないけど。
なくしてから君の大切さを知った。
もう離さないから
お願い…帰ってきてくれ…
End
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