回る、廻る
02
アルバスの後ろを着いていくと、其処には不思議な光景が広がっていた。
確かに、日本なんだけれどそこの人々の姿はまるで何かどこかのアトラクションものの仮装のようで。
ローブ姿の人が多く、こちらを見て…というかアルバスを見てなにやら話しているようだ。


「さて、其処のパブで話を聞かせてもらおうかの…いろいろとな」


そう言って案内されたのは、少し古いバー、って感じのお店。
其処の隅の席に座らせられ、アルバスはカウンターの方に行ってしまった。
そこまで来て漸く、私は今の状況を思い返してみた。
如何考えても、あれは母や父の使ってたものと違う。
お札なんて使ってないし、そもそもあの時、本当に何が起きているのかわからなかった。
もともと、私の家は昔ながらの”陰陽師”って奴で。多少の魔力はあるらしい。
でも、今の今まで私にその片鱗は無かった。親族に落ちこぼれ扱いされていたのも、勿論知っている。


――そんな私が、何故…。



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