15
そうしているうちに、私が疲れてしまい、廉と杏が自然と消えた。
此方を見る3人に
「あ…すみません…」
体力のない私は、向こうの親族ではバカにされ続けた。
それが、ここでも出てしまったのだ。
「ああ、大丈夫?鈴香。私としたことが…ごめんなさいね」
「力を使って疲れてしまったのだろう、暫く休んでいなさい」
優しく頭を撫でてくださるお父様と、困ったように笑うお母様。
「一緒に戻りましょう、姉さん」
来る時と違い、優しく手を引くレギュラスに頷く。
「お夕飯の時間になったら、起こしに行くわ」
「すみません、ありがとうございます、お母様」
そっと広間を出る間際に言われた言葉に、心が少し落ち着いた。