真っ白な城の中、アクセルの髪は目立つのですぐに見つけることができた。

「アクセルー、見て見て」

 アクセルの前に立って、黒コートのフードに円錐をふたつ、雑にくっつけて、猫っぽい仕草をする。

「トリックオアトリート!」
「あ?」
「化け猫だぞ。お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!」
「はあ?」

 アクセルは眉根を寄せて怪訝そうな顔をした。

「おまえな……それで仮装してるつもりかよ」
「さっきデミックスに教えてもらってさ。3分で作った割にはいい出来でしょ?」

 あっ、でっかいため息つかれた。

「…………アイス一本な」
「やった〜、さすがアクセル!」

 ピョンと腕に飛びつくと「俺にたかるなよな」と軽くデコピンされた。
 アイスタイムから帰ってきた後。味を占めてサイクスに同じことをしたら、結構強めにゲンコツされた。





R5.10.31




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