アグラバーに来てから、やけにソラがチラチラ見てくる。いい加減気になって、思い切って訊ねてみた。

「どうして、さっきからこっちを見ているの?」

 ソラはバレてた? って頭をかきながら笑った。視線が近くの店に移る。

「今回は、あの恰好しないのかなって……」
「あの恰好って──ああ、アレ?」
「うん」

 店には色とりどりの美しい衣装。大胆に露出しているデザインのものばかり。

「あれは服が破れちゃったから仕方なく着ただけだったでしょ? いま着る理由もないから」
「そっか……そうだよな」

 言葉と裏腹にしょんぼりしてゆくソラ。こんなことでそこまで落ち込んでしまうなんて。

「ええと、空が望んでくれるなら、また着てみようかな……」



「うわぁ〜!」

 瞳を輝かせるソラの視線が恥ずかしくなってきて、際どい胸元を心もとなく手で隠した。

「うんうん、やっぱりカワイイ!」
「ソラが喜んでくれてよかった」

 その後、ハートレスに襲われて戦闘になったのだが、服が破れてしまい更に大胆なデザインになってしまった……。




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