任務でやってきたアグラバー。踊り子の服を着て見せるとロクサスはほわ〜っと口を開いてまじまじと眺めてきた。

「すごいな。その服、なんていうかキラキラしてる」
「この世界の女の子の服ってこういうのなんだって」
「へえぇ……きれいだな」

 服についたビジューが光ると、ロクサスの瞳まで輝く。

「ロクサスも着替えてみない? 黒コートなんて暑いでしょ」
「えっ、俺もその服を着るのか?」

 思わず彼が女の子の服を着た姿を想像してしまい、大笑いしてしまった。

「男の子の服もあるんだよ。こっち」

 ロクサスはあからさまにホッとしていたが、かわいい顔をしているし、ひょっとして似合ったかも──なんて。
 早速、男性用の衣装に着替えたロクサス。「似合う、似合う」と褒めると照れくさそうにはにかんだ。

「今日はこの恰好で街の中を冒険しよう〜」
「おう!」

 結局、任務はそこそこに片付けて、ロクサスとアグラバーの街でデートを楽しんだ。




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