アグラバーで着た踊り子の服。懐かしくて着てみたところ、ちょうどヴェントゥスがやってきた。彼は顔を真っ赤にして、あまりこちらの体を見ないようにしていた。

「どうしたの、その格好」
「なんとなく懐かしくて。似合う?」
「カワイイ」

 食い気味で褒められた。でも、とヴェントゥスが続ける。

「大胆すぎない? 俺以外には見せないで」
「え、これでソラと冒険したことあるけど」

 思わず正直に答えてしまって、ヴェントゥスが頭を抱えて悔しがってしまった。眠っていた間に起きたことに嫉妬するヴェントゥスは愛しいけれど機嫌をとるのはちょっと大変。

「これからはヴェンの前だけにするね」

 すると、今回はうまくいった。ヴェントゥスはバッと顔を上げてニコニコ笑う。

「うん。ねぇ、もっとよく見せて」

 言いながら、抱き寄せてくる。「近いとよく見えないんじゃない?」と言いつつも、嬉しかったので、そのまま抱き返した。




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