あとがき。
書き手からの視点なので、歯に衣着せぬ物言いですし、長いです。
自画自賛も出てきます。




まず、キャラについて。

○夢主

彼女には私が原作で感じた疑問の隙間を縫い合わせる設定にしました。
・ヴェンがアンヴァースの名前を知っている(オリンポス)
・Χブレードできてないのにキングダムハーツが出てきた(墓場)
つまり、ヴェンに「あの魔物がアンヴァースだよ」と教えることと、ゼアノートならなんとかしてくれる的な意味でキングダムハーツを手繰り寄せる設定になりました。
キーブレードが使えないのは、私の生み出すキャラなのに生意気だから。無印でソラに唯一感をもたせるため、あとキャラより活躍するな的な意味も込めて。
あとは、悲しんでいる人に(役たたずだけど)寄り添える子を作りたかった。ペットみたいに。ただし、テラは孤独にしなくてはならなかったので、過去編を作りそこでべったりにさせておきました。
上手く使い切れたと思います(自画自賛)

(追記)旅立ちの地に住むきっかけは]で「友との約束」とぼかしていましたが、主人公の親あたりの誰かがエラクゥスに彼女を託し、やばくなったら消してくれ的な約束を交わしていた設定。その誰かがオリキャラその2です。出番はマスターたちの過去編のゲームが発売されない限りありません。
※発売されちゃったよ……すみません、前言撤回。夢主1で強引に乗り切ります。

○ヴェントゥス

身も心もイケメン。なのでイケメンに書こう書こうとしていました。でも後半ちょっとスケベになっていました。純粋な光の心なのにごめん。
彼沿いの物語でしたが、最後まで結ばれないし、会話だって互いのピンチに名を呼び合っただけというなかなか悲惨なものでした。確かヴァニタスが悲惨なので同じくらいにしておこうと思ったんだっけ。
キングダムハーツの夢小説を書こうと思ったのが、Uのシークレットムービーを見てから。過去あるならそっちから書いた方がやりやすそうだと発売を待ち、一番筋が作りやすそうな彼をチョイス。はじめはその程度の気に入りでしたが、小説かいていくうちに超大好きキャラになっていました。ヴェンファン同志増えるといいな。


○ヴァニタス

悪いのは全部ゼアノート+もともとはヴェントゥス=彼も被害者。
そういう考えで進めてゆきました。
私も萌えを求め、Pxivや他サイトさまの作品を拝みに行ったりするのですが、そこで彼が苦しんでいる描写をよく見かけたので、わりかし間違ってなかったのかしらーと突き進みました。
はじめはヤンデレな設定だったのですが、そもそもヤンデレってなんだろう。夢主に対しドSでドMの変態気味になってしまってすみません。
出番がくると速攻書き終えちゃうほど大好きです。Vでまた出てくるといいな。

○テラ

イケメンなのに天然。彼について悔しかったことは、レイディアントガーデンで闇の力でブライグをボッコボコにするシーンを書けなかったこと。そのあとのゼアノートのセリフが長すぎて断念しました。おのれ、ゼアノート!
今彼の心はどうなっているのだろう。蘇ったら年取っていたとか辛いよテラ。早いところ戻ってきて。

○アクア

初期PVのような男口調であったら、彼女沿いの百合夢かいていたかもしれません(嘘)
思った以上に彼女視点書いたなぁ。XVでボコボコにしてしまいごめんなさい。
彼女も早く闇の世界から救い出されないでしょうか。賢者、何とかしろー!


○ゼアノートとエラクゥス

彼らが若い頃のお話を知りたいなあ。男2女1の組み合わせの法則なら、彼らの他にもうひとり女のマスターいてもいいよね。イェンシッドでもいいけど、エラクゥスの様子からしてもっと前の世代っぽいんだよなー。


お次は各話の感想です。

T:私の心が悪役寄りなので、基本悪役視点が書きやすい。小説書かなかったらテラの苦悩、アクアの心配、ヴェンの不安、エラクゥスの親心とか「ふーん」程度にしか考えなかっただろうなぁ。ヴァニタスと夢主の会合シーンが書いてて楽しかった。

U:リンゴを拾う役目を夢主がヴェンから奪っています。ごめん。夢主は初めての実戦で足でまとい、白雪姫はうろちょろする、小人のオッサンにはいじめられるの三拍子でヴェンには大変な世界でしたね。白雪姫が動物を呼び出して掃除を手伝わせるシーンを書こうと思って、やっぱりやめた。

V:原作のシンデレラのドレスを作るシーンが好きだったので、夢主に首飾りを手伝わせました。]で裁縫嫌いな設定がついたので、この程度でちょうど良かったかな。ルシファーはゲームでは走って逃げるのですが、原作で窓から突き落とされるのでそっちを採用しました。猫だから大丈夫しょう。(投げやり)
夢主のファイアをふっと消すのは、原作でロウソクを消していたところから。

W:マレ様視点は筆が踊る。王子のナンパシーンがわけわからなくて苦悩しました。ラグナロクを書けたのが自分的に嬉しかった。この世界はさっさと飛ばしたい、早くXを書きたいという気持ちが滲んでいますが、なるべく丁寧に書いたつもり……。
矢が花に変わるのは原作でもフローラがそう無双していたから。

X:ハイテンションで書きました。ヴァニタスは書いてて楽しい! 夢主が泣き虫になってしまったのはこの辺からですかね。王様の名前を夢主に教えたくなくて、改変しています。

Y:イェンツォ書けなかったのが悔しかった! でもエヴェン視点は楽しかった。よく見返してみると、前の世界でメタメタにやられ自信喪失しているところに服はボロだし、友達は喧嘩するし、一生残る傷跡はつくし、お守りは盗まれるし、マーリンさまにはハブにされるしで散々な思い出ばかりですね。リアに「デート」と言わせたのは、ザックスがこの世界の住人であってほしいと思ったからです。

Z:夢主の服、変えないとやばい。と思い賞品にしました。彼女がどんなアイスを食べたかはご自由にご想像ください。設定を重視すれば彼女はサンダーが得意なので、スパークレモンあたりがちょうど良いかな。でも私はドナソルトを食べたい。(知らん)

[:この後の世界がモンスター系か恋のこの字も知らなさそうな連中ばかりなので、ラブコメさせるならここしかないと詰め込みました。ついでにハデス好きなので絡ませました。彼は毎日死者の顔を見てるので、夢主の顔なんて速攻忘れてくれることでしょう。ザックスのお礼を「ファンクラブ」にしたのは気に入ってない。

\:ふわふわな毛並みのくだり、は、原作で作り直してやるとジャンバ博士が言ったとき「フワフワガイー」と言っていたから。Zでも兆しを作りましたが、この辺からはっきりと夢主が心に関してなんか変な能力持ってるよ的なフラグを作りたかった。626号は最後「たすけてくれー」って言ってたんだと思うのですが、それだと後々気になってしまうので献身的なことを言ってる風にしました。

]:ここで何を思い立ったか過去編突入。ヴェンとヴァニタスと密度が足りないと思ったんだっけな。それでも足りなくて、また守るものと妬むものを作りましたが……。物語のフラグを作るのも回収するのもちょうどよい話となりました。

XI:ここはひとつ大きなフラグを残していますが、連載続けていければわかります。この世界でヴェンと夢主を別れさせ、シリアスに突入してゆくので、楽しい世界はここで最後。夢主に恋心を自覚させるかどうか最後まで迷いました。場面が短いので、引き伸ばした感じ。彼女を満足に飛べなくしたのは、この後のヴァニタス戦で飛び回って逃げだしたりしたら、ヴァニタスが大変になっちゃうから。ヴェンといちゃこらさせるのにもちょうどよかった。

XII:ヴェンにここで王様の名前を教えました。これで夢とテラだけが知らない環境を作れたけれど、代わりに地の文が「彼」ばかりになった。ヴァニタス戦は書いてて楽しかったですね。夢主が言葉が言えないと強い魔法を使えない設定は、この首絞めシーンを入れたかったため。ヴァニタスの顔は連載当初からここで見せちゃう予定でした。お守りを踏み壊されるだけでなく、無理やりキスとかされちゃったりしても良かったのですが、そこまで汚れ役させるのも悪いなーと、純情になっちゃいました。

XIII:エラクゥスと夢主の絡みが長かった。夢主は関係を壊すことが恐くてもたもたウジウジしますが、ヴェンはこうって決めたらさっさと実行するタイプかなっと。XIでもその差は明らかでしたね。
小説は夢主かヴェンが中心。テラとアクアは同じ世界にいたらちょっと書く。そういうスタンスでしたので、テラVSエラクゥスを書こうか迷いましたがはしょりました。夢主関係なさすぎる場面をだらだら書きつづけても退屈させてしまうかもしれませんし。

XIV:ネタばらし回。夢主がヴァニタスを殺してやるといきり立ちますが、速攻でやられちゃいます。墓場でテラアクアヴェン、三人立つシーンで夢主は邪魔だったので、ヴァニタスに持ち帰ってもらいました。

XV:気がつくと、半年くらいかかったかな。どうするのか決めていた割に筆が進みにくかった。
次の物語を意識すると、夢主に与えたものを全て取り上げなくてはならないので、ブライグさんに鎧をぶっこわし、服をズタボロの血まみれにしてもらいました。途中でいきなり夢主が究極魔法を扱いまくり無双しだしましたが、キングダムハーツ=知識の源であり、エネルギーの集合体。夢主はキングダムハーツと繋がれたごにょごにょ設定になったので、Χブレードがあるうちはそのエネルギーを自由自在に使っていたという設定でした。この辺、私自身は理解していても読む側に伝わってなくちゃ意味がないので、きちんと説明できているのか不安です。


そういえば、ずいぶん前に「T〜\のあいだで、夢主には矛盾がある。それにはロクサスについての疑問が関係している」と問題を出したことがありました。誰も答えてくれなかったけど(涙)
まぁ、そんなことはどうでもいい。答えをいいますと「\で海を知らないと言っているのに、Vの夢の中では耳で聞いただけで海と理解していた」XIでもっと詳しく海を知らなかった描写を書きましたが、そういうことでした。
彼女は昔に海に行ったことがある設定なのです。これを書いたあとにプロローグを書く気になったら詳しく書こうっと。

あ、それでとにかくそれがどうしたんだって言いますと、海が出てくる世界って限られていますね。ディスティニーアイランド、ネバーランド、アトランティカ、三銃士の世界、そしてトワイライトタウン。
ロクサスについての疑問がそこに関係していて、彼ってどうしてトワイライトタウンの、あの屋敷の前で生まれたの? 双子みたいな存在のナミネは、ヴェンがいる忘却の城に生まれた。でもあの時はまだトワイライトタウンのあの屋敷とソラ属性やヴェン属性を結びつけるものは何もない。そしてゼムナスは生まれた瞬間を狙ったようにすぐ現れた。
だから、得意なこじつけですが、ヴェンとゼアノートが初めて会った(キーブレードを継承したとかの)場所はあそこではないのかなと=ヴェンはトワイライトタウン出身なのでは? ということ。
なので、今のところ関係ありませんが、夢主はトワイライトタウン出身の設定です。
外れていたらかなり間抜けなので、ここだけの話にしておいてくださいね。


それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!

続編もボチボチと……。ぜひ感想をください。それが次作への意欲になります。



氷魚





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