※赤司が紫原(♂)と子供が出来ると信じている
※赤司が病んでる





「敦」
「赤ちん、やめて、って」
「何で?妊娠してるかもしれない、もししてるなら早く病院に行って何ヶ月かも知りたいだろ?」

違うよ赤ちん俺に赤ちゃんなんて出来るわけないじゃん、そう何度言い続けて来ただろう。最初の頃こそ「何でそんな事を言うんだ?敦は僕の赤ちゃんを産みたくないの?」など言われて来たが最近は反応すらされないでこうやって力尽くでどこで買ったのか(いやもはや男子中学生がこんなものなんて買えるのか)手にはドラマでもよく見る妊娠をしたか確認をする物を持ちながら「確認、してみて?」と言われるのが日常だ。いつ見てもこの時の赤ちんは怖くて流石の俺でも最初は涙目になった。最近する時にもずっと中に出されるしちょっと体調が悪かったりすると嬉しそうな顔をしながら夜にはこうやって確かめてくる。大体最近体調が悪いのも赤ちんのせいだ、一回本当に倒れて病院へ行ったらストレスのせいですねって言われたし。こんな事誰にも言えないから何でもないですって言うしかないし、皆にも相談できない。大体なんで赤ちんは赤ちゃんが欲しいんだろう。俺は男だよ?今更こんな事言っても通じないと分かっていても目の前の赤ちんをどうにかする術が見つからなくて同じことばかりを繰り返す。

「何で?敦こそ何でそんな事を言うんだ?僕との赤ちゃんが欲しくないの?僕の赤ちゃんは産みたくないのか?」
「産みたくないとかじゃなくて、俺は産めないん、だ、って」
「そんなことないよ、敦は僕の赤ちゃんを産んでくれるんだ、そうだよ。だって昨日も一昨日もその前の日もあんなに愛し合って僕のを敦に注ぎ込んだんだ、これで赤ちゃんが産めないはずないだろう?ねえ、敦」
「赤、ちん」

むかむかと胃の辺りがざわついてきて思わず口を押えたがこの気持ち悪さに勝てなくそのまま喉元から出てくる胃液を思いきり吐いてしまう。赤ちんはそんな俺を見ながら「ほら、つわりだろう?今度こそこのお腹に僕達の赤ちゃんができたんだ」と嬉しそうな顔をしながら俺のお腹をさするが俺はそれすらも気持ち悪く思えて更に吐き出した。(怖い、怖い怖い怖い誰か助けて嫌だ赤ちん助けて、赤ちん)

「敦、大丈夫か?つらいだろうけど今さえ我慢すれば大丈夫だよ、二人で頑張ろうな?嗚呼、僕の愛しい敦」


二人を繋ぐ確かなものが欲しいだけだよ


121108
すいません完全深夜モードでした

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