※下ネタ



俺って愛されてないのかなあ、って思う。いや、いっぱい甘やかしてくれるし頭だって撫でてくれるし、不満は無いんだけど、俺って愛されてるなあって思う事はあるけど。でも俺きいたんだよ。付き合ってればせっくすしないと愛されてないんだって。せっくすが何なのかちょっとよく分かんないけど、でもそれをしないと愛されてないって事は分かったし。せっくすしてないと浮気されてるんだ、って。赤ちんはそんな事しないし、って思ったけど俺やっぱ可愛くないし女らしくねーから浮気されても何もいえないや、って結論に至ったんだけど。でも赤ちんに嫌われるのはいやだから頑張ってせっくすも本で色々勉強して赤ちんに「赤ちんせっくすしたい」って言ったらすごい顔されたから逃げてきた。いまここ。

やっぱすきじゃないのかなあ、って考えがぐるぐると脳内でまわっていてちょっと気持ち悪くなってくる。変な事いうんじゃなかった、後悔した。でも今更おそいよね、赤ちんすごい顔してたもん。あんな顔した赤ちんはじめてみた。逃げる時に何か言いかけてたけどそれがもし拒絶の言葉だったらどーしよ、って思ったら勝手に足がうごいてた。本格的に嫌われたかもしんない。あ、涙でてきた。

「むらさきばら」
「…赤ち」

ん、を発音するまえにぎゅう、と抱き締められた。びっくりして涙も少しひっこむ。あ、どうしよ赤ちんのシャツに鼻水ついた。赤ちんが今どんな表情してるかわかんなくて名前をよんだけど何も言わずにぎゅうっと抱き締めてる。ちょっと痛い。やっぱり俺から何か言わないとだめだよね、赤ちん無理しないでいいよって。考えたらまた涙が出そうだったけど我慢してそれを口から出そうとするとその前に赤ちんが口を開いた。

「違うんだ、誤解をしないでくれ」
「…赤ちん?」
「……」

ぎゅうっとしていた手が離れてやっと赤ちんの表情を見れたけど、さっきのすごい表情じゃなくて今度は何か赤ちんらしくない表情だ。でもこんな赤ちんもかわいいなあ、って思ったけど何も言わないからずっと目をみつめあう形になってしまった。しばらくしてふう、と息を吐き出した赤ちんが「俺は敦美とセックスがしたい」真面目な顔でそういう赤ちんは何かかっこよかったけど、どういうこと?頭がついていかない。

「…敦美を大切にしたかった」
「…?どういうこと?」
「俺が敦美の初めての相手でいいのかとずっと考えていたんだ」

むしろ赤ちんでなきゃ絶対やだし、本の通りなら赤ちん以外にとか絶対ありえないし、考えるだけでも吐きそう。少し間をあけてそう赤ちんにいったらあの時のすごい顔をされたけど今度は目を細めて俺の頭を撫でる時みたいに優しくわらってくれた。そのあとちゃんと撫でてもらったけど「赤ちん、せっくすするの?」と言ったら「したいか?」と言われた。なんかその返し方ずるい、って思ったけど素直にこくんって頷いた。赤ちんは嬉しそうな顔をしてた。やっぱ俺愛されてるなあって思う。


121021

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