幕末七夕伝説
2011/07/03 18:37
〈第2部より〉
雨があがった星空の下桂さんと一緒に笹に短冊をつける小娘。
小娘の時代にも七夕伝説が残っているか聞く桂さん。
織姫、彦星がなぜ年に一回しか会えないか七夕伝説の話をする桂さん。
「上弦の月が船の代わりになって彦星が織姫のもといく・・・という話もあるんですよ」
七夕に雨が降るのは織姫が泣いているせいだと聞いたことがあるという小娘。
会った瞬間からまた別れなければならないから泣いているのではと桂さん。
その横顔はとても寂しそう。
「彦星は織姫を連れて逃げればいいのに!」「そうすればずっと一緒!」
「全く・・・彦星もきみのような人が織姫だったら大変だっただろうね」
再び笹をつけていると小娘の髪が笹に絡まる。
桂さんが取ってくれるが髪をほどこうと動くたびに頬に桂さんの指が触れる。
(こんなSSわたしも書いたような・・・)
とれたけど桂さんとの距離は近いまま。
髪を優しく梳いてくれる桂さん。
そっとわたしの髪に口付けた。
(!!!)
織姫と彦星は一年に一回でも月の船が二人を引き合わせてくれるが、時の流れはどうやってこえればいいのかと悲しそうな桂さん。
髪から手を離し頬をなでられる。
「泣かせるぐらいなら、泣くぐらいなら連れて逃げればいい・・・」泣きそうな顔の桂さん。
今日は天気がいいので願い事も叶えられるかもと話す桂さん。
桂さんの願い事は何か聞く小娘。
「・・・もちろん、この国の平和ですよ」
(ええっ?それ?)
そこにいるのはいつもの桂さん。さきほどの悲しげな表情は残っていない。
わたしが織姫だったら何をねがうだろう。
連れて逃げてもらいたいというだろうか。
それとも・・・
おしまい
相変わらずまとめベタで長文失礼!
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