こう
せい!



どうして俺がこのクソ寒い明け方近くに校則を破って天文台に居るのかといえば、
今夜オリオン座流星群が見れるらしい!と、睡魔が意識を夢の淵まで運びかけていたベストタイミングで、モコモコのクマちゃんパジャマ(しかも耳付き)を着た先輩が目の前に飛び込んできて、とりあえずパジャマの上にローブを羽織った俺を引き摺っていった。
格好で理性とか寒さで意識が吹っ飛びそうになったが、とりあえず悪態を吐きながら、至る現在。魔法が有るから平気だよ!と自身満々に例のクマちゃんパジャマのみの先輩を観察していると、はぁぁと白い靄を上げながら素っ頓狂なことを呟いた。



「星が欲しい」
「・・・・・・何を言い出すかと思ったら。というか、こんな満月が近い日に流星群なんて正気じゃないですよ。只でさえ、オリオン座流星群は余り明るくないのに。」
「だってまだ一つも見てないよ?」
「いい加減にして下さい、俺が凍死してもいいんですか。」
「きっといつかどデカイのがひゅごーっと・・・」
「帰ります。」
「ダメ!」
「(・・・もうやだこの人。)」
「ね、ほら!あれとか絶対取れそうだよ。私があと5センチ身長高かったら届いてるって。」
「俺は先輩より身長ありますけど?取れませんよ、どう足掻いても。」
「細かいことをゴチャゴチャと五月蝿いなぁ。だってホントに届きそうだもん!欲しい!」
「お店で欲しいものを買ってもらえない子供ですか貴女は。全く・・・仕方ない人ですね。」
「え、何!アクシオで大気圏突き抜いてどの流れ星か隕石の如く引き寄せるの?」
「俺は魔法使いですけど超人じゃありません。良いから俺の近くに来て下さいよ。」
「えー、なんだよー。レギュラスのアクシオなら何だって取れるよきっと。」







(はい。今、先輩は星を掴んでます。)
(レギュラスを抱き締めてるだけだけど・・・あ。)
(俺の名前は星の名前です。忘れてました?)
(すげー馬鹿にされた気分だよ!)
(俺は温かいんで助かります。あ、ほら流れ星。)
(え、ウソ!?)



20110101
拍手を移動させただけです(どーん)
しし座流星群の時に書きたかった!!←
U子

せい
こう!
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