こう
せい!



良い子の皆さんこんにちは、スリザリンのFirst name・Last nameです。今日も今日とて後輩のレギュラス(私的な呼称はレグルスでありますが)と一緒に学園生活という青春を謳歌したいと思ってました。
つい2秒前まで。





【知らない紫色の心】





何だろう。レグルスと妙に親しげに話してるあの女子。
プラチナブロンドが大広間の仮想天候(今日は晴れ)によって天使の輪を作り上げてる。
可愛い。本当の天使みたい。でも何だろう。あの恍惚にも似た表情は。その様子を睨み付けてたらレグルスが私に気付いた。


「あ、先輩。」
「おはようございます。」
「…おはよ、」


女の子はまるで天使と見間違うほどに柔らかな笑みを浮かべて朝の挨拶をしてくれたから良いだけ顔をしかめてつっけんどんに挨拶を返す。何だこれ。他人には優しくが日本人のプロスキルじゃなかったっけ?


「それでさっきの続きだけど…」
「えぇ。」


レグルスが私を放置?何で?可笑しくない?いっつも構ってくれるのにリリー溺愛のジェームズに言わせるなら押してダメなら引いてみろ作戦?何だそれ兎は淋しいと死んじゃうんだぞ。え、死んでも良い?じゃあレグルスを殺して私も死ぬわ。嘘だよ馬鹿。レグルス死んだら私生きて行けないじゃん、方向音痴だからどっかの騙し階段に落っこちて孤独な死を遂げちゃうよ。あれでもレグルス殺して私も死ねば解決じゃん。レグルスやっぱり一緒に死のうちゃんと殺してあげるから。ねぇレグルス、ちゃんと名前を読んだらレギュラスって呼んだら話に夢中でも吃驚して私を見てくれるかな?私を見てくれたらそしたらアバダケダブラ唱えてあげる。


「レ、グルス」


やっぱり普段の呼び方を変えるなんて難しいていうかなんか照れる。しかも結局正しく呼んでないから余計に情けないし恥ずかしい。可笑しいな、何か乙女ティックモード全開だよ。ぎゅうとローブのポケットの上から杖を掴んで目を固く閉じたら



「なんですか。First name先輩?」



反射的に顔を上げたら耳まで真っ赤になったレグルスが私を見ていた。なんだそれ、何顔赤くしてるの。聞こうと思ったけど、つい先程の歪んだ思考の中に混じった乙女ティックモード全開な自分の考えが頭に蘇ってきてああレグルスも恥ずかしいのか、と思った。














(取り敢えずその子誰?年甲斐も無くジェラスィー感じちゃったよ。)
(随分発音良いですね。…この子はシリウスの馬鹿野郎の悪戯に巻き込まれたらしく、仕返ししないと気が済まないそうなのでその方法のアドバイスと仕返しの許可をしてました)
(ブラック弟によるとブラック兄の守備範囲は広いそうなので今の所、有力候補は幼い身体ですが色仕掛けを。と思ってます。)
(…あー、熟女系のエロ本にシリウスの筆跡真似して名前書いとけば?三段腹のババァのページに点数と批評書いとくと更に良いかも。)
((超陰湿…))
((何で俺、こんな人のこと好きになれたんだろう…))















081216
ラブミーテンダー様へ。企画参加作品です、参加させて頂きましてありがとうございました。
因みに短編では実は初めての名前変換ありだったり(でも二カ所だけ)。U子。

せい
こう!
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