「何処もハロウィン一色だな」 街に出てみれば、どこもハロウィン仕様だった。 「あ、見てみぃアレ」 ヒメコの指差す先には、広告塔があった。 「モモカのポスターか」 「頑張ってんねんなぁー」 『あっちを見てみろ』 「なんや?」 『サーヤがいるぞ』 「あ、ホンマや!おーいサーヤ!」 スイッチが指差す先にサーヤを見つけたヒメコは声を掛けながら駆け寄った。 「あ、ヒメコちゃん!ボッスンとスイッチも」 「何しとん?買い物か?」 「帰る途中なんだけど、ちょっとブラブラしてたの」 「そかそか」 「ヒメコちゃんたちは?」 「アタシらハロウィンのコスチューム買いに来てん」 「スケット団っぽいね、楽しそう」 「せや、サーヤも一緒にどうや?」 「アタシ?」 「サーヤやったら色々似合いそうやし!」 「迷惑じゃない?」 「全然!大歓迎や!」 「じゃあ…行こうかな」 「やったー!」 『サーヤならゴスロリメイドやナースが妥当だろうな』 「ハロウィン関係なくね?」 『そうか?』 「もっとハロウィンっぽいのにしろや!」 『充分ハロウィンっぽいじゃなイカ』 「アンタは頭包帯で巻いた方がええで」 『なるほどミイラ男か』 「…とにかく、はよみんな何にするか決めとこ!」 「もうみんな魔女とかでよくね」 「いやまあそれも面白そうやけどなあ、なんかもっと変わり種ないん?」 「変わり種ってなんだよ」 「ハロウィンっぽくないようでハロウィンっぽい微妙なやつとかやろ」 「わかんねーよ!だいたいオレ金ないからね?」 『いくら持ってるんだ?』 「多分500円くらい」 「500円て!小学生やん!」 「何が買えるの?」 『100円ショップだな』 「なるほど!」 『因みにここから一番近いのはダイソーだ』 「ほなそこ行こか!最近全然行けてへんかったから楽しみやわあ」 → |