バタバタと出掛ける準備をし、部室を出た。

下駄箱を目指し廊下に出ると、前方に見覚えのある人物を見つけた。

「おー椿やん!なんや見回りか?お菓子くれへん?」

「カツアゲじゃねーか!」

「む、そんなもの持っていないぞ」

「うっそーんハロウィンやで?アメちゃんくらい持っとかなアカンやろ」

「飴なら確かポケットに…あった」

「おーなんやくれるん?」

「ああ、ほら」

差し出された椿の手から受け取ったのは黄色い包み紙のそれだった。

「のど飴て!ちょお期待してもーたやん!まあ椿がフツーのイチゴ味とか持っとってもびっくりするけど!」

「すまない」

「謝らんでええよ」

「相変わらず堅いなーもっとこう、ポケット叩いたらビスケットが出てくるとかそういうノリになれよ」

「貴様は相変わらず幼稚だな!」

「なんだてめー!オレは幼稚なんかじゃねえ、お茶目だと言え!」

「アンタらなんで会うたびケンカすんねん」

「スイッチ、椿にハロウィンを教えてやれ」

『ではまず、このネコミミカチューシャとウサミミカチューシャ、どちらか選んでくれ』


「椿はやっぱネコやろなー」
「誰がそんなもの付けるものか!」



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