楽しい遊園地


「あ、アタシあれ乗りたい!」

「あ?おめーいきなりジェットコースターかよ」

『あれはサイクロンだな』

「サイクロン?」

『あのジェットコースターの種類のことだ。レールを支える構造物の内部にもレールを通している構造が特徴で、構造物にぶつかりそうになるスリルを味わえるジェットコースターのことだ』

「ジェットコースターにも種類とかあんのか」

『因みにジェットコースターは前方の座席より後方の座席の方がスリルを味わえるらしいぞ』

「じゃあボッスン一番後ろな!」

「ええ!?」

「なんや怖いんか?怖いんやろ?」

「こ、怖くねえよ!このくらい乗りこなしてやんぜ!」

「おお、じゃあはよ行ってこい」

「一人で!?」

「アタシとスイッチはあっちのフリーフォール乗ってくるわ」

「なんで!?みんなで乗るもんじゃないの!?」

「なんや一人じゃよう乗れへんのか」

「いや、乗れるよ?普通みんなでキャーとか言いながら乗るもんじゃないの?」

「しゃーないなあ。じゃあアタシとスイッチは一番前乗るわ。アンタは一番後ろな」

「なんでだよ!一緒に乗ってくれよ!」

『ボッスン、座席は2人ずつだからどっちみち1人別だぞ』

「じゃあアタシスイッチと乗るわ!アンタ1人な」

「ちょ、セコいぞ!じゃんけんだ!じゃんけん!いいか?負けた奴が1人だかんな!」

「ええーアタシじゃんけん勝てる気せぇへん」

「いくぞー!最初はグー!」

『「「じゃんけんぽん!」」』

「うわぁあ負けたぁあ!」

「やっぱお前1人で乗る運命やってん!」

「3回勝負にしよう!」

「なんでやねん!」

『早く行くぞ』

「おお!スイッチノリノリやな!ほら、ボッスン」

「あーもう…全然楽しくねえ!」





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