イヤじゃないけど
「すっかり遅くなっちまったなー」
『ボッスン、あそこ』
上履きから靴に履き替え外に出れば安形と椿がいた。
「おほっまだいたのかお前ら」
「おい椿、ちゃんと見回りしたのかよ?生徒が残ってないかちゃんと確認しなきゃダメなんじゃねーの?」
「下駄箱に靴は無かったぞ」
「な…」
『今日は倉庫の片付けだったからな』
「言うなよスイッチ!」
「貴様!」
「かっかっか。喧嘩するほど仲が良いってか?」
「どこ見て言ってんだよ!仲良くねえよ!」
「構って欲しくて悪態つくんだろ?」
「ちげーよ!バーカバーカ!」
『分かりやすいなw』
「つかお前なんでオレの隣歩いてんだよ離れろよ」
「先に歩いていたのはボクだ。貴様が離れろ」
「そんなの関係ねえよ!いいからお前あっちの門から出てけよ」
「ボクはこっちの門から出た方が近いんだ」
「よし、じゃあオレと笛吹が離れるからお前ら二人で帰れ」
「何言ってるんですか!会長!」
「何言ってんだ安形!」
『さらば、ボッスン』
「おい待てスイッチ!」
『そんなに二人が嫌ならおとなしく並んで歩けばいいだろう。でなければオレはあっちから帰るぞ』
「…しょーがねえな」
「…仕方ない」
イヤじゃないけど
(なんとなく、)
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