楽器交代


「結構似合いますわね」

「なかなか様になってます会長!」

「なんか見慣れないな」

「ちょっと弾いてみなよ」

ドラム飽きた、と安形が言い出し、たまには楽器を交代してみようかという話になっていた。

「どうすりゃいいんだ?椿」

「右手でコードを押さえて、左手でストロークです!」

「すまん。それくらいはわかるわ。あとオレ左利きじゃねーから逆な」

「えーじゃあ何を教えれば…」

「じゃあ、この曲やってみたら?」

榛葉が楽譜を取り出す。

「で、どうすんだ?」

「あ、座ったほうが弾きやすいですよ」

立ったまま楽譜を睨む安形に椿が言った。

「よっこらせっと」


「では、最初のコードはEですから、人差し指は3弦の1フレットで、えーと中指は5弦の2フレット、薬指は4弦の2フレットを押さえてください」

「…………」
ギターを持ったドラム担当は頭にはてなを浮かべた。

「…えーと、人差し指がここで中指がここ、こんな感じです。
それで、そのまま右手を上下に動かしてください」

「安形、右手は柔らかくね!ぐにゃぐにゃにするんだよ」

ひたすら右手をストローク。初心者らしい音が響く。

「あ、弦を押さえた指はもうちょっと立ててください。うまく出てない音があります」

「ピックはやわらかく持つんだよ」

一定のリズムでEの音が鳴る。

「だんだん音が揃ってきましたね。会長、背筋もう少し伸ばしてください」

「左の手首、前に出したほうがいいよ」


「じゃあ次のコードいきましょうか」

「これが難しいんだよねー」

ジャカジャカと鳴っていた音が止む。

「ギター無理だわ」

「はやっ」

「なんか色々やることあって大変だなー」

「安形こういう細かいの苦手だろ?」

「ああ」

「じゃあなんでギターやりたいなんて言ったんですか!」

「なんとなく」

「なっ…と、とにかく練習しますよ!もうあまり日がありません」






[end]

けいおんパロ。

本来なら、

りっちゃん(ドラム)
みおちゃん(ベース)
むぎちゃん(キーボード)
ゆい、あずにゃん(ギター)

なので、

りっちゃん→安形
みおちゃん→デージー
むぎちゃん→ミモリン
あずにゃん→椿
ゆい→榛葉さん

てな感じなんですが
台詞の振り分けは役関係ないとことか色々適当です。すいません。

ホントは榛葉さんボーカルですが、ピアノとかギターとか色々出来るといい




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